マラソン愛好家ためのトレーニング(1/4)
みなさんこんにちは。
フィジカルトレーナーの大森です。
最近はマラソン愛好家がとても多いですね。
暑い日も寒い日も、朝でも晩でもマラソンをしている人を多く見かけます。
今回からのコラムは「マラソン愛好家」のためのトレーニングと題して、数回に分けてマラソン愛好家に行ってもらいたいトレーニングについてお伝えしていきます。
そもそもマラソンの記録を伸ばすときに必要なことは大きく分けて4つです。
〇心肺持久力を高める
〇遅筋繊維の発達
〇ランニングエコノミーの改善
〇慢性痛予防のための関節・靭帯の可動性の向上
イデンシルでも持久力に関する項目があり、長時間動くための遅筋が多いタイプかどうかを調べる項目もあります。もちろん遅筋の割合も持久力においては重要ですが、今回のコラムでは心肺持久力の向上についてお伝えしていきます。
心肺持久力を高めるには
そもそも心肺持久力の測定には、1500m走、踏み台昇降運動、シャトルランなどを行ってきました。
いろいろなデータの形で表れていますが、専門的に持久力を評価する場合には「最大酸素摂取量」という数値を使って評価をします。
最大酸素摂取量とは
1分間に体重1kgあたり取り込むことができる酸素の量(ml/kg/分)を示し、「VO2max」(Volume〔量〕、O2〔酸素〕、max〔最大値maximum〕)と略記されます。
最大酸素摂取量は肺でどれだけ酸素を取り込めるかということなので、筋肉でどれだけ使えるかだけでなく、肺の機能や肺で酸素を血液に取り込ませる心臓の機能など、呼吸循環系の能力にも大きな影響を受けます。
つまり最大酸素摂取量が向上することが心肺機能の向上に直接つながるということです。
しかし、VO2maxは2年ほどトレーニングするとほぼ最大となるため、その後のパフォーマンスアップには、乳酸性作業閾値やエクササイズエコノミーがとても重要な役割を果たします。
※乳酸性作業閾値やエクササイズエコノミーについては次回以降のコラムで説明します。
最大酸素摂取量を増やすためのトレーニング
では最大酸素摂取量を増やすためのトレーニングは何を行えばよいと思いますか?
よほどの低体力者であれば別ですが、ダラダラ毎日走っていても、その能力が伸びることはほとんどありません。
最大酸素摂取量の55~70%以上の運動
最大心拍数の70~80%以上の運動
これが目安です。
簡単にいうと、最低でもややきついと感じる運動強度で運動を実施する必要があるということです。
ぜひそのあたりの強度を目安に運動を続けてみてくださいね。
とはいいつつも現在の、最大心拍数や最大酸素摂取量がわからなければ先に進めません!笑
ご自分の最大心拍数や最大酸素摂取量を調べたい方は、SOSまでご連絡くださいね。
では。
次のコラムへ>>>「マラソン愛好家ためのトレーニング(2/4)」
大森 大
Jrアスリート、アスリート専門トレー二ング&コンディショニングジム「SOSアスリートラボ」代表。横須賀市を中心に「諦めるか、挑むか。その選択があなたの人生を決める。」を理念に活動し、Jrアスリート・アスリートの障害の予防と競技力向上に努めている。