IDENSIL管理栄養士 根岸

  • 遺伝子活用

#109 「遺伝子検査=ダイエット」だけではない――広がり続ける個別化ヘルスケアの活用領域

【この記事の3行まとめ】

・遺伝子検査はダイエットだけではなく、運動・睡眠・ストレス・健康管理など幅広い領域で活用が広がっている

・近年は、専門家が体質情報を参考にしながら、“個別最適化”された支援を行う流れが加速している

・ヘルスケア事業者にとっては、価格競争ではなく、「自社ならではの価値」を作る差別化戦略にもつながる


 

皆さんこんにちは。

株式会社グリスタ 管理栄養士の根岸です。

今回は、「遺伝子検査の活用領域」をテーマにお話しします。

 

「遺伝子検査」と聞くと、どのようなイメージを持たれるでしょうか。

おそらく、「ダイエット」を思い浮かべた方がいらっしゃると思います。

実際、ネット通販では、遺伝子検査キットが

“ダイエット”という切り口で紹介されている場面を目にすることも少なくありません。

そのため、“遺伝子検査=ダイエット”というイメージに繋がりやすいのも自然なことかもしれません。

 

しかし、本来、遺伝子情報とは「ダイエット」目的だけのものではありません。

遺伝子は、筋肉、睡眠、代謝、ホルモンの働きなど、

人それぞれの身体的特徴や反応の違いに関わる“体質情報”の一つとして研究が進められています。

 

つまり、遺伝子情報は、

・運動

・栄養

・睡眠

・ストレス管理

・健康維持

・パフォーマンス向上

など、幅広い領域で活用が広がっています。

近年では、こうした体質情報を参考にしながら、“一人ひとりに合わせた支援”を行う

「個別化ヘルスケア」という考え方が広がり始めています。

 

「同じ指導」で同じ結果にはならない

ヘルスケア現場では、「同じ指導をしているのに、結果に差が出る」という場面は少なくありません。

同じトレーニングや食事指導を行っても、変化が出やすい方もいれば、なかなか思うような結果につながらない方もいます。

 

このような“個人差”を感じる場面は、実際の現場でも珍しくないのではないでしょうか。

もちろん、生活習慣や環境要因などの影響は非常に大きく、遺伝子だけで全てが決まるわけではありません。

しかし近年では、こうした“個人差”の背景の一部に、遺伝的な違いが関与している可能性についても研究が進められています。

 

例えば、

・筋肉の特徴

・睡眠に関わる働き

・ストレス反応に関わる機能

など、さまざまな研究報告が蓄積されつつあります。

そのため現在では、遺伝子検査は

“その人に合った支援を考えるための参考情報のひとつ”として活用され始めています。

 

幅広い領域で進む、遺伝子情報の活用

実際に、遺伝子情報の活用領域は広がり続けています。

例えば、

・トレーニング指導

・コンディショニング支援

・睡眠サポート

・集中力や仕事パフォーマンス支援

・フレイル予防

・エイジングケア

などです。

近年では、フィットネスジム、整体院、栄養指導、美容、睡眠サポートなど、

さまざまなヘルスケアサービスで“個別最適化”という考え方への注目が高まっています。

健康も美容も、「その人の体質や状態」によって必要なアプローチが変わります。

だからこそ、“一律”ではなく、“その人に合わせる”という流れが広がっているのかもしれません。

 

ヘルスケア事業者に求められる「自分専用」の価値

現在、ヘルスケア業界では、「自分に合ったサービスを受けたい」というニーズが高まり続けています。

以前は、「人気だから」「有名だから」という理由でサービスを選ぶケースも見られました。

しかし近年では、“自分に合っているか”を重視する方が増えてきています。

 

単に、「痩せる」「鍛える」だけではなく、

・自分に合った運動

・自分に合った食事

・自分に合ったケア方法

を求める流れへ変化しています。

 

その中で、体質情報を活用した個別最適化は、ヘルスケア事業者にとって大きな差別化要素になりつつあります。

例えば、「なぜこの提案をするのか」に体質という視点が加わることで、

利用者にとっても“自分に合った提案”として受け取りやすくなるのかもしれません。

 

また、“自分専用”と感じられる支援は、利用者の納得感につながる可能性があります。

ヘルスケアサービスにおいても、「多くの人向け」ではなく、“自分に合っているか”を重視する流れは

今後さらに広がっていくのではないでしょうか。

こうした背景から、個別化ヘルスケアへの注目は今後さらに高まっていくのかもしれません。

 

「遺伝子検査を導入する」だけでは価値にならない時代へ

かつては、「遺伝子検査を導入している」こと自体に新しさがあったかもしれません。

しかし今後は、単に検査を提供するだけではなく、“その情報をどう支援へ活かすか”

より重要になっていくのではないでしょうか。

検査結果を渡して終わるのではなく、専門家が適切に情報を読み解き、現場のサポートへつなげていく。

その積み重ねが、本当の意味での“個別最適化”につながっていくのかもしれません。

個別化ヘルスケアは、単なるトレンドではなく、これからのヘルスケア業界における

新しいスタンダードになっていく可能性があります。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL(イデンシル)」の開発メーカーです。

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IDENSIL管理栄養士 根岸

IDENSIL(株式会社グリスタ)に所属している管理栄養士の根岸です。 遺伝子活用と栄養に関する情報をお伝えしていきます。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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