IDENSIL管理栄養士 根岸

  • 遺伝子活用

#105 なぜ「専門家ごとの活用設計」が必要なのか―遺伝子情報を“活かせる情報”に変えるために必要な視点

【3行まとめ】

・遺伝子検査で得られる情報は、そのままでは活用が難しい場合がある

・活用には、専門領域ごとの知識と結びつけた解釈と設計が必要になる

・そのため、専門家ごとに最適化された「活用設計」が重要になる


 

皆さんこんにちは。

株式会社グリスタ 管理栄養士の根岸です。

今回は、「なぜ遺伝子情報の活用には専門家ごとの活用設計が必要なのか」

というテーマでお話しします。

 

遺伝子検査を導入したいけれど、難しそうで活用できるか分からない。

導入しているものの、うまく活用できていない気がする。

そんなふうに感じたことはないでしょうか。

 

近年、遺伝子研究の進展により、筋肉の特徴や代謝に関わる酵素の働き、

ホルモンや受容体の影響など、体質に関するさまざまな情報が分かるようになってきました。

一方で、こうした情報はそのまま提示されても、活用が難しいと感じる場面も少なくありません。

 

例えば、「筋線維組成」「ホルモンの働き」「代謝酵素の影響」といわれて、

たとえヘルスケアの専門家であっても、すぐに情報を理解して指導に落とし込むのは

簡単なことではないと思います。

 

■ 活用できない状態が起きるとどうなるか

遺伝子検査を導入していても、十分に活用されないままになってしまうケースも見られます。

例えば、

・物販として提供してしまう

・結果を説明して終わってしまう

・情報を活用したいがうまく使いこなせない

といった状態です。

 

このような場合、遺伝子検査を取り入れていても、エンドユーザーは

価値と感じてくれないケースもあるかと思います。

結果として、

・継続につながりにくい

・差別化が難しくなる

・価格の見直しがしづらい

といった課題につながる可能性も考えられます。

 

■ 活用には「専門性に応じた解釈」が必要になる

こうした遺伝子情報を活かすためには、

それぞれの専門領域に沿った形で捉え直すことが重要になります。

 

・トレーナーであれば → トレーニングメニューへの落とし込み

・管理栄養士であれば → 食事指導への反映

 

といったように、同じ遺伝子情報であっても、どの視点で捉えるかによって

活用の仕方は変わってきます。

 

さらに、同じ専門職の中でも、アスリート向けに競技力向上を目的とした指導なのか、

日常生活の質を高めるための支援なのかでは、参考にする情報が異なってくることもありますよね。

 

また、例えばアスリートへの指導であっても、指導者ごとに重視しているポイントや

アプローチの考え方は異なるため、同じ情報であっても活用のされ方には違いが出てきます。

 

専門家ごとの「活用設計」が求められる理由

こうした背景から、単に同一のレポートを提供するのではなく、

専門家ごとに最適化された「活用設計」が重要になります。

 

具体的には、

・どの情報を優先的に見るのか

・どのように判断や提案につなげるのか

・どのような流れでエンドユーザーに提供するのか

といった、実際の活用までを含めた設計です。

また、提供するサービスの内容によっても、見るべき情報や活用方法は変わってきます。

 

例えば、

・ボディメイク

・睡眠や生活習慣の見直し

・フレイル予防

・美容領域

など、それぞれで必要な視点は異なってくるかと思います。

そのため、サービス内容と専門性に応じて、

情報の扱い方そのものを設計することが重要になってきます。

 

「情報」ではなく「使い方」に価値がある

遺伝子検査は、体質に関する情報を知るための一つの手段です。

ただし、その情報は、どのように扱い、どのように活用するかによって、価値が大きく変わってきます。

特にヘルスケアの現場では、一人ひとりの目的や状態に応じた対応が求められるため、

情報の「使い方」そのものがサービスの質に影響する場合もあります。

 

まとめ

遺伝子情報は、個別最適化を考えるうえでの重要な手がかりのひとつになりえます。

一方で、そのままでは活用が難しい側面もあり、専門領域に応じた解釈と

活用の工夫が求められます。

そのため、専門家ごとに最適化された「活用設計」を行うことが、

情報を実際の支援につなげていく上で重要になっていくと考えています。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL(イデンシル)」の開発メーカーです。

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IDENSIL管理栄養士 根岸

IDENSIL(株式会社グリスタ)に所属している管理栄養士の根岸です。 遺伝子活用と栄養に関する情報をお伝えしていきます。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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