IDENSIL管理栄養士 根岸

  • 遺伝子活用

#104 同じ食事でも体の感じ方に違いが生まれるのはなぜか―管理栄養士の視点から考える体質と個人差

【この記事の3行まとめ】

・食事は体づくりの基本であり、その役割自体は誰にとっても大きく変わらない

・一方で、栄養の影響の受け方や意識すべきポイントには個人差があると考えられる

・体質という視点を踏まえることで、「どこを重点的に見るべきか」が整理しやすくなる可能性がある


 

皆さんこんにちは。

株式会社グリスタ 管理栄養士の根岸です。

今回は、「同じ食事でも体の感じ方に違いが生まれる理由」についてお話しします。

日々の食事は、体を構成する材料であり、コンディションを支える基本となるものです。
栄養についても、たんぱく質・脂質・炭水化物といった三大栄養素や、

ビタミン・ミネラルなど、それぞれが体内で役割を持って働いています。

例えば、

・カルシウムは骨の健康に関わる

・鉄は貧血予防に大切

といったように、体の仕組みに関わる原理原則は大きく変わるものではありません。

 

「正しいことをしているのに差が出る」理由

一方で、実際の生活では、同じように食事に気をつけていても、

体調やコンディションの感じ方に違いが出ることがあります。

「きちんと栄養を意識しているのに変化を感じにくい」

「同じような生活でも差が出る」

こうした違いの背景には、

何を摂っているかだけでなく、それが体の中でどう使われているか

という視点が関係している可能性があります。

 

体の中で起きている違いという視点

体内では日々、さまざまな働きが起きています。

例えば、

・酸化への対応

・炎症に関わる反応

・エネルギーを生み出す働き

これらは栄養素とも関係しており、人によって影響の受け方が異なることもあります。

 

例えば、同じように健康や美容を意識する場合でも、

・酸化の影響を受けやすいのか

・炎症に関わる影響が出やすいのか

によって、意識すべきポイントは変わってきます。

 

そのため、

・抗酸化を意識した食事を取り入れる

・脂質の種類やバランスを見直す

・魚やナッツ、野菜・果物を意識する

といった取り組みも、誰にとっても同じ優先順位になるとは限りません。

原理原則+「どこを重点的に見るか」という考え方

ここで重要になるのが、「原理原則は共通だが、重点の置き方は人によって異なる」という視点です。

 

例えば、骨の健康にはカルシウムが大切という前提は変わりませんが、

・カルシウム吸収を助ける栄養素や生活習慣を意識したほうがよい人

・骨の健康に関わる代謝(例:ホモシステインなど)に着目した方がよいと考えられる人

では、アプローチの重点は変わってきます。

これは鉄など他の栄養素でも同様で、「何が大事か」は共通でも、「どこを優先して見るべきか」は

個人によって異なる可能性があります。

 

体質という視点と遺伝子情報の活用

こうした違いを整理するうえで、「体質」という視点が一つのヒントになります。

体質とは、

・生まれ持った傾向

・生活習慣の影響を受けやすいポイント

などを含む、その人のベースとなる特徴です。

 

また、体質の傾向を知る方法の一つとして、遺伝子検査が活用されることもあります。

これにより、

・どのような点に目を向けるとよいのか

・どこを意識すると変化を感じやすいのか

といった視点を整理しやすくなる参考情報のひとつになり得ます。

 

専門家による「重点の設計」という考え方

管理栄養士などの専門家が体質情報を整理し活用することで、

・どの栄養素を優先して意識したらよさそうか

・どのポイントに重点を置くべきか

・どのような取り入れ方が現実的か

といった形で、その人に合った設計が可能になります。

 

このように、単に「正しいことを行う」だけでなく、

「自分にとって何を優先すべきか」を明確にすることが、納得感のある

健康管理につながる要素のひとつになるかもしれないですね。

 

まとめ

食事や栄養は、体づくりの基本であり、その役割自体は変わりません。

一方で、

・影響の出方

・意識すべきポイント

には個人差がある可能性があります。

 

これからは、

・何を食べるか

・どれくらい摂るか

に加えて、自分にとってどこを重点的に見るべきかという視点を持つことが、

より実践的な健康管理につながっていくのかもしれません。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL(イデンシル)」の開発メーカーです。

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IDENSIL管理栄養士 根岸

IDENSIL(株式会社グリスタ)に所属している管理栄養士の根岸です。 遺伝子活用と栄養に関する情報をお伝えしていきます。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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