正しいハーブティーの選び方~キャンドルブッシュってなに?~
こんにちは。
予防医学ラボNo.face8事務局です。
お茶やハーブティー、もしくは健康飲料を選ぶ際『おなかがスッキリする』『理想のカラダづくり』などが表示されたものを見かけますよね。
むしろ、そういったものは種類が多く、どのようにして選べばいいのか迷うことや、安全なのかという疑問もありますよね。
そこで今回は、気を付けてほしいものの一つ。
『キャンドルブッシュ』についてお話します。
キャンドルブッシュってなに?
キャンドルブッシュとは、
別名:ゴールデンキャンドル、 ハネセンナ
学名:Cassia alata (カッシア・アラタ)
といいます。
「便秘によい」「ダイエットによい」 などといわれており、健康茶等によく使用されているマメ科の植物です。
医薬品として使用されるセンナの同属植物であり、センナと同様に下剤の作用があるセンノシドという成分が含まれているとの報告があります。
実際に、国民生活センターでは、湯で抽出した健康茶の成分を調べ、下剤としての生理作用を及ぼす可能性のある量のセンノシドが含まれていることが確認されています。
キャンドルブッシュは安全?危険?
では、キャンドルブッシュは便秘などの人に有効なのでしょうか?
結論からいうと「使用方法と容量を守って使用する必要がある」です。
何も知らずに口にしているのは危険でもあると考えていいと思います。
なぜなら、実際に危害事例があげられている(PIO-NETより)からです。
ですので、売る側も買う側も使用方法とその容量をきちんと知っておく必要があります。
市販のキャンドルブッシュはどうなっている?
市販のキャンドルブッシュを使用した健康茶を利用することによって、どれくらいセンノシドを摂取する可能性があるのでしょうか?またその表記がなされているのでしょうか?
実際に、国民生活センターが市販のセンノシド15品を調査したデータも出ています。
- 全ての銘柄からセンノシドが検出され、約半数の銘柄は、カップに2、3杯の量を飲むことで 医療用医薬品と同程度の量のセンノシドを摂取する可能性がありました。
- キャンドルブッシュ以外にもおなかを緩くする成分を摂取する可能性がありました。
- 15銘柄中13銘柄では具体的な一日摂取目安量が表示されていませんでした。
- 原材料を確認しないとキャンドルブッシュを使用しているか分からない銘柄がありました。
- 商品の効果をイメージさせる表示を記載している銘柄がある一方で、パッケージにはお召し 上がり方と注意表示、栄養成分表示以外にはほとんどうたい文句が表示されていない銘柄が ありました。
- 多量に摂取した場合、下痢になる可能性がある旨の注意表示をしていた銘柄はありませんでした。
キャンドルブッシュの選び方
市販の商品の8割に具体的な一日摂取目安量の記載がありません。
中には、カップ1杯で10mgを超える量のセンノシドを摂取してしまう可能性のあるものもあります。
これは、指定第2類医薬品である 生薬センナの煎じ薬を服用した際に摂取する量に近い数値になります。
そのため、きちんと記載してあるもの、もしくは販売時に正しい説明をしてくれる専門家のいるところでの購入をおススメします。
副作用
このキャンドルブッシュ、人によっては嘔吐・下痢などの副作用があります。
これは薬膳でも同じです。
センナは番瀉葉と呼ばれ、名前にある通り瀉下類です。
常用量としては、
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1〜2g |
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3〜6g |
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1.5〜3g |
となっています。
気を付けるべき点としては、生理中・妊婦・授乳中は禁忌であるということです。
これは、西洋の薬でも、東洋の漢方でも用いられるものです。
過剰に摂取すると、医薬品と同等のものになりかねないことを知っておきましょう。
また販売者はこれらを使用者が危険な容量を超えて摂取しないようにサポートすることが求められますね。
結局、キャンドルブッシュって駄目なのか?
法的には許容範囲を越えなければ、といったところになります。
副作用もありますので、理想は別の方法で腸内環境を整えることを考えたほうが健康には良いのかなと思います。
危険性のあるもので無理に腸を刺激することは腸にとっても苦痛です。
内臓にも優しい気持ちで向き合えると、とてもよい腸活に繋がりますよ。
【参考文献】
「キャンドルブッシュを含む健康茶―下剤成分(センノシド)を含むため過剰摂取に注意―」独立行政法人国民生活センター

予防医学ラボNo.face8事務局
薬剤師や理学療法士など、医療の現場で活躍してきたスペシャリストたちによる、オリジナルの個別サポートプログラムを考案。 『もっと』『さらに』を追求する人達の為、体の基礎から再構築。予防医学/医療の観点から、美容・スポーツ・健康・仕事のプロフェッショナルに必要な健康の基盤を再建し、理想の『その先』へ。