吉田桃子

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インスリンを節約する食べ方/吉田桃子

 

今更聞けない血糖値って?高血糖って?

こんにちは。管理栄養士の吉田桃子です。

今回は血糖値についてのお話です。
血糖値が高いですね、と言われたことがある方も多いかも知れません。
血糖値というと糖質の摂り過ぎ、というイメージが強く、糖質制限をすれば良いようなイメージを持たれる方もいらっしゃると思います。でも、実は単純に糖質の量だけを制限すればいい、というものではないのです。

では、ここで、血糖値が上がる仕組みについて簡単に説明させていただきます。
血糖値とは血液中にどれくらい糖質が含まれているかを示す数値です。
食べ物を摂取すると、血糖値が上がりますが、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、
血糖値を下げる働きをします。人間の身体ってよく出来てますよね。

ただし、インスリンが分泌され、血糖値を下げる過程で血中の糖分を脂肪に変えて身体に貯め込んでしまいます…
それなら、インスリンに活躍してもらえば高血糖の心配はない…と思いきや、
血糖が高くなる食生活を続けていると、膵臓は常にインスリンは出そうと働き続けます。
その結果、インスリンの分泌は徐々に少なくなり、やがて分泌そのものがなくなってしまう
危険性があります。インスリンの分泌が少なくなったり、分泌がされなくなると、血糖値は
どんどん高くなってしまいます。高血糖の状態が続くと血管が傷つき、最終的には失明や
腎症、足の壊疽といった恐ろしい合併症を引き起こします。

つまり、血糖値を高くするような食べ方をしないことで、私たちの大切なインスリンを節約することが出来るのです。

 

インスリンに頼り切らない食べ方とは?

人間が生きるために食事をする限り血糖値を上げない、というのは不可能なことです。
ただ、血糖値が急激に上がるような食べ方をしないことでインスリンの分泌は最小限にとどめることが出来ます。もともと人間の身体は時間の経過とともに血糖値が緩やかに下がるようになっています。ただ、急激に血糖値が上がったりした時にはインスリンで急激に下げようとするのです。この血糖値の乱高下がいわゆる血糖値スパイクです。
この状態を繰り返し、高血糖、糖尿病にならないための食べ方を是非マスターしてください。

 

①欠食をしない

欠食すると、その次の食事の後の血糖値が急激に上がります。忙しい時でも、何か少しでも口にしておくことが大事です。欠食しないだけで血糖値が上がるリスクを抑えられるのですからすぐに実践したいですね! 

        

 

②血糖値が上がりにくい食品を選択する

いわゆる低GI食品と呼ばれるものです。食物繊維は糖質の吸収を緩やかにするのですが、低GI食品は食物繊維の多い食品が多いのです。ご飯やパンなども、白いものより玄米や胚芽米、全粒粉のパンなど茶色いものが低GIであり、また、海藻・きのこ・豆類などなるべく加工度が少ないものを選ぶことも低GI食品を選ぶことに繋がります。
ただ、GI値が高いものを食べてはいけないということではありません。
もし、好きなものが高GI食品ばかり…という場合はたまには白米じゃなく玄米や雑穀米を選ぶ、といったことから始めると良いですね。

 

③食べる順番に気を配る

聞いたことはあるかも知れませんが、野菜(食物繊維の多いもの)から食べると血糖が急激に上がらず、糖質や脂質の吸収が緩やかになります。
とはいえ、洋食のフルコースなどとは違い、日本食は定食スタイルのようにおかずもご飯も同時に食事として提供されます。なのでベストは、食事の30分くらい前に野菜ジュース(果汁が入っている甘いものではなく、純粋に野菜100%のもの)を飲んでおくことです。
お酒の席では最初に野菜や海藻類などを注文し、少し時間を置いてから他のおかずなどを食べる様にすると効果的です。

 

このように、知っておくだけで、そして少しの工夫でインスリンを節約し(=脂肪合成も節約)、高血糖のリスクを減らすことが出来ます。
是非実践すると共に周りの方にも伝えてあげてくださいね。

 

 

 

 

 

<参考文献>

Diabetes.2008 Oct;57(10):2661-5.

糖尿病;53,2,96-101,2010

吉田桃子

吉田桃子

日本体育大学卒業後、二葉栄養専門学校にて栄養士免許取得。保育園勤務を経て、管理栄養士免許を取得。アスリートのサポートから、保育園の献立作成・食育・衛生指導・セミナー講師・個人の栄養カウンセリングやプライベートトレーニングジムへの栄養アドバイザーなどを手掛けている。自らも2年前まで、女子フットサルのトップリーグの選手としてプレー。

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