抗酸化成分が含まれる食品
こんにちは。栄養士の蓬田味夏です。
日焼けなどに大きく影響する「紫外線」。
紫外線対策のひとつに「抗酸化成分が含まれている食品をとる」ことがあります。
紫外線による「酸化ストレス」を緩和させることができるからです。
酸化ストレスは「紫外線」以外でもおきる
からだの細胞を傷つける「酸化ストレス」。
「酸化ストレス」とはからだの中の「活性酸素」が多い状態のことをいいます。
活性酸素は体内で細胞伝達や免疫機能、感染防御として活躍しますが、
多すぎてしまうと細胞を傷つけ、免疫機能を低下させたり、動脈硬化やがんなどの様々な病気も引き起こしてしまいます。
酸化ストレスを招く要因はいくつかあります。そのひとつが「紫外線」です。
以前ご紹介しました「ストレス」も要因のひとつになります。
ほかには「たばこ」「食品添加物」「酸化された食品」「放射線」「大気汚染」「残留農薬」、また「過度な運動」なども要因となります。
無意識に酸化ストレス状態になっていることも多いので日ごろから注意が必要です。
抗酸化成分をとろう
酸化ストレスを防ぐ、つまり「抗酸化」のためには、先ほどの要因を避けることがあります。
ですがすべてを避けることは難しいですね。
そこでおすすめなのが「抗酸化成分が含まれる食品をとる」ことです。
抗酸化成分には「ビタミンC」「ビタミンE」「カロテノイド」「ポリフェノール」などがあります。
どのような食品に含まれているのか、一部ご紹介いたします。
ビタミンC
「ビタミンC」は、ブロッコリー、菜の花、カリフラワー、赤ピーマン、じゃがいもや
オレンジ、キウイフルーツなどの果物に多く含まれます。
ビタミンCは水分に溶けやすい性質があります。
火を通す際には水にビタミンが溶け出しにくい調理法、蒸したり、焼いたり、電子レンジを使うとより多くとり入れられます。
また、ビタミンCは体内に貯めておけません。余分な分は体外に出てしまいます。
一度にたくさんとるのではなく、食事ごとにとるようにしましょう。
ビタミンE
「ビタミンE」は、アーモンド、かぼちゃ、うなぎ、アボカドなどに多く含まれます。
加熱には強いので調理による損失はありません。
サプリメントで多くとりすぎている場合があるので、色々とっている方はとりすぎていないかチェックをしてみてください。
カロテノイド
「カロテノイド」は食品に含まれる黄、赤色など色素の総称です。
種類がいくつかあり、「βカロテン」「リコピン」「ルテイン」「アスタキサンチン」などは耳にしたことがあるかもしれません。
食品としては、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、トマトなどの緑黄色野菜、
マンゴーや柿、オレンジやすいかなどの果物、
えび、かに、鮭などの赤い色素にも含まれます。
油との相性がいいので野菜などは油を使った調理をすると吸収率が高くなります。
ポリフェノール
「ポリフェノール」は植物の色素や苦味の成分のことです。
ブルーベリー、黒豆、赤ワイン、プルーン、大豆、ごま、そば、緑茶、烏龍茶、紅茶、カカオなどがあります。日々の食事にプラスワンしやすい食品が多いですね。
どれも身近な食品なので、ぜひ意識してとってみてください。
また、心地よい運動や睡眠も酸化ストレスを防ぐのにとても大切です。
運動不足、睡眠不足という方は習慣としてとりいれることをおすすめします。
心身ともに健康な未来の自分のために、酸化ストレスを防いでいきましょう。
【参考文献】
松本仲子「調理のためのベーシックデータ 第4版」女子栄養大学出版部
本多 京子 (監修)「図解でわかる!からだにいい食事と栄養の基本」永岡書店

蓬田味夏
「みんなのからだはみんなが食べたものでできているんだよ」 「野菜も好きになってたくさん食べようね」 子ども達には言っているけど大人がやっていない事、案外多いと思います。 『自分が食べたもので自分の体はできている』 明日、一ヵ月、一年後の自分のためにちょっとやってみようかな、そのきっかけになれるよう、楽しく、わかりやすい栄養の情報をお伝えしていきます。