抗酸化の食品はどんなもの?(2/2)
毎日生活の中でどうしても「ストレス」というのは生じます。ストレスは免疫力の低下をまねき、体調不良を起こしてしまいます。
前回コラム>>>「ストレスに負けない!「抗酸化」とは?(1/2)」
ストレスの解消方法は皆さんそれぞれお持ちかもしれませんが、食べ物でもストレスケアをする事ができるのです。
今回はストレスケアができる食品のお話です。
「活性酸素」 と 「抗酸化防御機構」
ストレスで免疫力が下がってしまうのには「活性酸素」が関わってきます。
からだの中の活性酸素は健康のために必要なのですが、多くなってしまうと細胞を傷つけ、免疫力が下がったり、様々な病気を引き起こしてしまいます。活性酸素の余分な攻撃を防御する「抗酸化防御機構」とのバランスが大切なのです。
「抗酸化防御機構」はからだの中にも備わっていますが、外から抗酸化物質を摂り入れることもできます。
具体的にどんな抗酸化物質があるのでしょうか。
摂り入れよう!「抗酸化物質」
ビタミンC
聞き覚えがある身近なビタミンですね。
ブロッコリーや菜の花、オレンジ、キウイフルーツ、カリフラワー、赤ピーマンやじゃがいもに多く含まれます。
ブロッコリー・菜の花・カリフラワー・赤ピーマンなら100g、オレンジ・キウイフルーツ・じゃがいもなら1個で約一日分のビタミンCを摂ることができます。
ビタミンCは食べてからからだの外に排出させる時間が短いので、一度に摂るのではなく、分けて摂るとよいです。
また、熱に弱いので調理する時に注意も必要です。じゃがいもなどの芋類は熱によるビタミンCの損失が少ないのが特徴です。
ビタミンE
ビタミンEはアーモンド、かぼちゃ、うなぎのかば焼き、アボカドに多く含まれます。
アーモンド30g、かぼちゃ150g、うなぎのかば焼き1串分、アボカド200gで約一日分の量を摂ることができます。
ただ、脂溶性のビタミンですので食べ過ぎには注意しましょう。
ビタミンCとお互いの酸化を防ぐので一緒に摂ると相乗効果が期待できます。
カロテノイド
- にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など色の濃い野菜の緑黄色野菜に含まれるβ‐カロテン
- えび、かに、鮭、ますなどの赤色のアスタキサンチン
などがあります。
ポリフェノール
- ブルーベリーや黒豆、赤ワイン、プルーンなど青紫の色素をもつアントシアニン
- 大豆に含まれるイソフラボンやサポニン
- ごまのセサミオール
- そばのルチン
- 緑茶のカテキンや烏龍茶や紅茶のタンニン
などがあります。
どれも意識さえすれば抗酸化には十分な量を摂る事ができますよ。
バランスの良い食事、適度な運動や睡眠で良好な「抗酸化防御機構」を保つことができます。
抗酸化物質を摂り入れて、ストレスに負けない健康で美しいからだを目指しましょう!
【参考文献】
・松本 仲子 (監修)「女子栄養大学出版部 調理のためのベーシックデータ 第4版」女子栄養大学出版部
・本多 京子 (監修)「図解でわかる!からだにいい食事と栄養の基本」永岡書店

蓬田味夏
「みんなのからだはみんなが食べたものでできているんだよ」 「野菜も好きになってたくさん食べようね」 子ども達には言っているけど大人がやっていない事、案外多いと思います。 『自分が食べたもので自分の体はできている』 明日、一ヵ月、一年後の自分のためにちょっとやってみようかな、そのきっかけになれるよう、楽しく、わかりやすい栄養の情報をお伝えしていきます。