積極的に摂りたい油〜体は良質な油が必要です〜
こんにちは。管理栄養士、予防栄養学主催の高橋清美です。
今回は、日々栄養指導やダイエット相談をしているとよく質問を受ける油についてお話します。皆さんは油と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?
一言に油と言っても、揚げ物の油、肉や魚の脂身、オリーブオイルなどの調理用油など様々な種類があります。
その中でも私達の体にとって、積極的に摂りたい油と、摂りたくない油があります。
油とは?
栄養学では油のことを総称して脂質といいますが、脂質には常温で固まるものと固まらないものがあり、固まるものはお肉に、固まらないものは魚や植物に多く含まれます。
- 常温で固まるもの(飽和脂肪酸)
バター、ヘット、ラード、などの動物性油脂
- 常温で固まらないもの(不飽和脂肪酸)
オリーブ油、なたね油、ごま油、亜麻仁油、魚油など
脂質の働き
- 身体に蓄えられて、必要な時にエネルギーになる
- 体温の調節
- 細胞膜や脳神経組織をつくる材料となる
- ホルモンの材料になる
脂質を摂りすぎると…
肥満、動脈硬化、脂質異常症などの生活習慣病の原因になります。
脂質が不足すると…
- エネルギーが不足して、疲れやすくなる
- 油に溶けるビタミン(ビタミンA・D・E・K)が吸収されにくくなる
イデンシルの検査項目でも、血中コレステロールレベルに関する項目があります。
コレステロールも脂質の一種ですので、極端に脂質を避ける食生活をすることで体内の脂質のバランスが崩れてしまいます。
では、普段の食事で積極的に摂りたい油とはどんな油でしょうか?
積極的に摂りたい油とは?
近年耳にすることも多くなったオメガ3と言われるEPA・DHAという油の種類があります。聞いたことはありますでしょうか?
1970年代のイヌイットの調査などから始まり、青背魚に多く含まれるEPA・DHAには認知症予防、がん発症予防、炎症を抑えるなどさまざまな作用が科学的に分かってきています。
EPA・DHAの作用
- 脳、神経系の機能を保つ
- 子供どもの脳の発育に必要
- 網膜の機能を保つ
- 炎症を抑える
- 血流をよくする
EPA・DHAを含む食品
EPAを含む食品
さば、いわし、まぐろなど
DHAを多く含む食品
マグロの脂身、サバ、ぶり、はまち、サンマなど
これらのEPA・DHAは私達の体の中では作ることができません。よって普段の食事から積極的に摂る必要があります。
特にアレルギー症状など炎症がある方は普段の食事にもう1品、青背魚を積極的に取り入れてみませんか?

高橋清美
管理栄養士としてスポーツや医療機関にて4000人以上の栄養指導に携わってきました。予防医学、スポーツ栄養の栄養相談やセミナー、手軽に取り入れられるお料理の提案をしています。 また最新の栄養学、ミネラルファスティングを自身にも取り入れ、体の中からキレイになるサポートをさせていただいています!