スポーツ選手に必要不可欠な『補食』
こんにちは。栄養士の藤井佳寿美です。
前回のコラムではスポーツ選手の基本の食事についてご紹介しました。
前回コラム>>>「スポーツ選手の食事」
今回はその中でも摂取するタイミングが重要とされている『補食』について取り上げたいと思います。
なぜ補食を摂る必要があるのか
3回の食事での栄養補給はもちろんのことですが、特にスポーツ選手にとっては練習や試合によって消耗したエネルギーを補う必要があります。
エネルギー不足のままでは疲労などが蓄積してパフォーマンスが落ちるだけでなく、ケガにもつながります。
補食を上手に摂取して脳と身体にエネルギーを補給するとこでパフォーマンス向上に重要な役割を担っています。
補食の摂るタイミング
運動の2時間程度前に摂取することで消化をしつつ運動時のエネルギーとして発揮してくれます。またエネルギー不足に陥らず集中力を高める効果が狙えます。練習後の摂取は筋肉損傷の修復や疲労回復を早めることができます。
それぞれの目的によって摂取するタイミングや量なども変わってきますが、運動後の補食は回復食としてとても重要な役割を果たすので、なるべく早い段階で摂取することが重要となります。
何を摂ればいいのか
運動前に摂取する場合は、脂質の多い食品は避けておにぎりやパスタなどの炭水化物中心の軽めの補食でエネルギーを蓄えましょう。消化時間がかかる脂質の多い食品はかえって動き辛くなります。
直前に摂取する場合は、バナナやゼリー飲料だと食べてすぐに身体を動かすことができます。
運動後は疲労回復のために炭水化物と水分を中心に『糖質』『たんぱく質』『ビタミン』『ミネラル』の豊富な食品を摂取しましょう。
例)おにぎり、バナナ、野菜ジュース、オレンジジュース、ゼリー飲料、肉まん、カステラ、ジャムパン、どら焼き
注意したいNG補食
運動後は食べたものを吸収しやすい状態なので、脂質の多い食品や甘いお菓子類は太りやすくなります。スポーツ後のお酒は最高においしく感じますが、アルコールは筋肉の合成を促進するホルモンを抑制して筋肉分解を促します。トレーニングが無駄になってしまうので注意が必要です。
(例 フライドポテト、唐揚げ、カップラーメン、ケーキ、アルコール類
スポーツの種類や運動の目的によっては摂取する内容や分量も変わってきますが、スポーツ選手にとって補食はとても重要です。
タイミングを考えながら摂取して、パフォーマンス向上に役立ててみてくださいね。

藤井佳寿美
管理栄養士、フードコーディネーター、野菜ソムリエ、食育マイスター。 管理栄養士として現場業務や栄養カウンセリング業務に従事。 食への関心を高める体験型食育ワークショップ『TABERU×ASOBU〜タベルトアソブ〜』を主宰。 クライアントに合わせた効率の良い食事摂取方法やレシピ提案など実践しやすいアドバイスを心掛けています。