夏の冷え対策〜血管・血圧・血行〜
こんにちは。管理栄養士の中岡浩子です。
あまりの暑さが切れ目なく続くと、冷房を切るタイミングもなく連日エアコンつけっぱなしの状態になっていませんか?
我が家の子供達も学校が始まり家族みんなが出かけて家を空ける時間も増えましたが、暑い中帰宅した子供たちのためと、部屋の水槽のメダカが高温で死んでしまうのを防ぐためにも、なかなか冷房を切ることが出来ずにつけっぱなしの状態が続いています。
すると時々子供達からも、「ちょっと寒い」「学校でエアコンあたる席は寒い」と、体の冷えを訴える声が聞かれます。
体が冷える原因にはいろいろあり、熱を全身に運ぶ血液の循環が悪くなって(血行不良)起こる場合や、血液の循環を助ける筋力の低下や生活リズムの乱れ、栄養不足による熱産生の減少や、血流をコントロールする自律神経の乱れなども冷えに繋がります。
衣服で調節することで一時的に予防することは出来ますが、食事の工夫で体の中から温めることも出来るので、暑い夏こそ体を温めることをおすすめします。特に血管に関する項目にリスクのある方は、対策のひとつに実践してみてください。
体を温め、血液循環を良くする食材を積極的に!
血行不良による冷えや肩こりを解消するためには、普段から体を温めることを心掛け血行を良くすることが大切です。
末梢血管まで血液を運ぶ手助けをするビタミンEや、全身に酸素を運ぶ鉄の摂取や、鉄の吸収を助けるビタミンCも重要です。
発汗や血行を促進して体温を上げる効果のあるカプサイシンや筋肉の疲労回復にビタミンB1も摂りましょう。
塩分は体液の濃度を上げて血行不良の原因となるので摂り過ぎないように気を付けましょう。
きゅうりやなす、トマトなどの夏が旬の野菜は体を冷やす効果があるのでサラダよりも煮物にするなど加熱調理するとよいでしょう。
おすすめ食材!モロヘイヤ
ほうれん草などほかの葉物野菜の多くは冬が旬のものが多いですが、モロヘイヤは夏が旬で栄養価が非常に高いので、ぜひ夏に積極的に食べたい野菜です。
粘膜強化や抗酸化作用に関わるビタミンAや代謝に必要なビタミンB1、風邪予防や美肌対策のビタミンC、血行促進に役立つビタミンE、また柔軟で丈夫な血管を作るケルセチンも豊富に含んでいます。
良質な血液を作るのに必要な鉄や葉酸も豊富に含んでいます。
モロヘイヤには含まれていないたんぱく質をプラスするために鶏のささ身やツナなどと和えたり、お浸しにして冷ややっこに乗せて食すなどもおすすめです。
また、納豆やオクラなど粘り食材との組み合わせやみそ汁やスープにするのも良いでしょう。
食べると体が温まるのは?
食事をすると体が温かくなるのは、吸収された栄養素が胃腸で消化・吸収される際に熱エネルギーが産生されるためです。
これを「食事誘発性熱産生」といい、このエネルギーは運動のためには利用できませんが、体温の維持に利用することが出来るので、3度の食事を抜かないことはとても重要です。欠食をしないように気を付けましょう。
普段から体を温める工夫を
生活面では、適度な運動で筋力をつけて血液循環をよくすることや、ストレッチやマッサージで筋肉のこりをほぐしたり、暑い夏でもお風呂で体を温め血行を促進するなども効果的です。
暑い夏を快適に過ごすためには欠かせないエアコンの使用も、対策なしでは体の不調を招くことになります。
夏の疲労を秋以降に残さないためにも、日頃からのちょっとした心がけが大切ですね。

中岡浩子
はじめまして。8月よりコラムを担当させて頂くことになりました管理栄養士の中岡浩子です。 3人の子供の子育てに奮闘しながら、日課である早朝ランニングでストレス発散と体力維持に努めています!