過食を抑える食事方法〜食欲をコントロールしよう〜
こんにちは。管理栄養士の中岡浩子です。
イデンシルでわかる項目の中に、脂肪の蓄積や満腹中枢の制御に関する項目があります。
この判定に関わる遺伝子にBDNFという過食に関する遺伝子がありますが、この遺伝子にリスクが高めとの判定が出た場合でも、生活習慣の改善や、正しい生活習慣の継続次第で、リスクを減らしていくことが可能です。
では、どんな方法があるのでしょうか。
レプチンの分泌がカギ!?
食欲をコントロールして過食を防ぐためには、食欲を抑制するレプチンの正常な分泌が重要なカギになります。
では、レプチンを正常に分泌させるにはどうしたらよいのでしょうか?
よく噛んで食べよう
満腹中枢を刺激することでレプチンが分泌されますが、十分なレプチンが分泌されるには食事をしてから20分以上かかると言われています。
食べ過ぎを防ぐには早食いをせず、よく咀嚼して時間をかけてゆっくり食べると良いでしょう。
レプチンの血中濃度を適正に保つ
レプチンには脂肪の蓄積を抑え、エネルギー消費を促進する作用もあります。しかし、多量に分泌されればされるほどエネルギー消費がすすむというわけではないようです。
過剰な分泌によりレプチン受容体が正常に機能されなくなり、刺激を受け取りにくくなると言われています。
体脂肪の多い人の脂肪細胞からレプチンが過剰に分泌されると、このように効果が抑制されて、食欲のコントロールが出来なくなり、食べ過ぎにつながるという悪循環になります。
このような状態を「レプチン抵抗性」といい、脂肪が増えるほど満腹感を感じにくい体質になってしまうのです。
レプチン受容体の働きを低下させないためには、規則正しい生活習慣と十分な睡眠も大切だと言われています。
脂肪の摂り過ぎに気を付けよう
レプチン抵抗性がある人は普段の食事にも気を付けましょう。
脂肪の多い食事を摂り過ぎていると太りやすく、さらにレプチンの反応が悪くなります。
脂肪の多い肉の食べ過ぎや脂肪の多い食品の摂り過ぎには注意しましょう。
食欲が抑えられない時は?
食欲は脳の中枢でコントロールされているので、我慢をしたり、ガムを噛んだりして一時的に気を紛らわすことは出来ても持続しません。
摂食中枢は血液中のブドウ糖が減ったときに働き空腹を感じるので、糖分の入ったものを少量食べることで対処しましょう。
満腹感を得るには
満腹と感じるのは、お腹ではなく脳で感じ、それは血液中のブドウ糖の濃度によって判断されます。
しかしお腹が膨らむことで脳の満腹感にも影響を与えるので、お腹を膨らませやすくて低カロリーのキノコ類や海藻類など、水分を吸収して膨らむ水溶性食物繊維を積極的に摂ることをおすすめします。
ストレスをためず規則正しい食習慣を
ストレスによるやけ食いや夜遅くに食事を摂ることが習慣化することもレプチンの働きがうまくいかなくなり、過食につながります。
食事の量やタイミングに気を付けて適正な体重を維持しましょう!
中岡浩子
はじめまして。8月よりコラムを担当させて頂くことになりました管理栄養士の中岡浩子です。 3人の子供の子育てに奮闘しながら、日課である早朝ランニングでストレス発散と体力維持に努めています!