有酸素運動のもたらすメリット〜血行との関係〜
こんにちは。管理栄養士の中岡浩子です。
イデンシルには血管の老化、血管の収縮や血圧に関する項目があります。
関連する遺伝子にはMTHFRというメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素を作り出す遺伝子があり、リスクがあると血液中のホモシステインというアミノ酸(必須アミノ酸のひとつであるメチオニンの代謝過程で生成されるアミノ酸)が上昇して様々な健康リスクが高まると言われています。
このホモシステインは運動不足により上昇することが分かっているので、運動習慣をつけることはリスク軽減の対策には有効だと思われます。
今回は、特に有酸素運動がもたらすメリットについてお話ししたいと思います。
ホモシステインと血管
MTHFRの活性が低かったり、加齢や運動不足などにより代謝が悪いと、血中のホモシステインというアミノ酸が増加します。
酸化したホモシステインが溜まって血液をドロドロにし、血流を悪くして血管を傷つけ、血管の老化を促進する要因になります。
ホモシステインをうまく代謝させるには、葉酸やビタミンB12、ビタミンB6を合わせて摂る必要があり、また、体内での酸化防止を助ける抗酸化作用のある食事を摂ることも大切です。
そして、血行を促進して代謝を上げる方法として、有酸素運動がとても有効です。

有酸素運動のひとつ、踏み台昇降なら、大きなスペースも必要ないので自宅でも簡単に取り組めますよ
有酸素運動で血行促進
MTHFR遺伝子にリスクがあり血管が硬くなりやすい体質の方は、運動や日常動作で筋肉を使うことを意識して血液循環を良くしましょう。
とくに毛細血管が多く存在する遅筋を使った有酸素運動により血行がよくなります。
また、筋肉の少ない手指など体の末端は血行が悪くなりやすいので、手足のマッサージをすることも効果的です。
血行不良により血液が滞り筋肉が緊張したままだと、頭痛や肩こり、眼精疲労なども引き起こします。ひどくなると、吐き気をもよおすほどになります。
私も子育て真っ最中の15年ほど前には、不規則な生活リズムに睡眠不足、授乳や抱っこなどによる長時間の肩や腰にかかる負担など様々な要因が重なり、数か月間頭痛が続いた時期がありました。
吐き気が出るほどのこともあり頭痛外来も受診しましたが、根本的に改善するような治療法というのは見つけられず、正しい姿勢を意識したり、マッサージしたり対処療法でしのぐしかありませんでした。
そのころは運動不足で体力も代謝も落ちていたのでこれではいけないと思い、約10年ほど前からランニングや縄跳びを始めました。すると、どんどん体力もつき、体温も上がり、風邪をひくこともなくなり、あんなに悩まされていた頭痛もほとんどなくなりました。
始めは2キロ走るのもヘトヘトだった持久力も筋力も、今ではフルマラソンを走れるようにまでなり、毎日の早朝ランニングが欠かせなくなり、多い時には1週間に100キロほど走ることも。
運動を継続してきたことにより、20年前の身体よりも体力も免疫力も筋肉量も向上し、健康になったことを実感しています!
皆さんも、少しづつでも長く継続できるような、自分に合った運動を日課にしてみてください。数年後の身体が確実に変わると思います。
中岡浩子
はじめまして。8月よりコラムを担当させて頂くことになりました管理栄養士の中岡浩子です。 3人の子供の子育てに奮闘しながら、日課である早朝ランニングでストレス発散と体力維持に努めています!