IDENSIL管理栄養士 根岸

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#96 疲れやすい人は注意が必要かも?-鉄不足と体調の関係

【この記事の3行まとめ】

・「疲れやすい」と感じる背景には、栄養状態が関係している場合があるかもしれない

・鉄は体内で酸素を運ぶ働きに関わるミネラルとして知られている

・体調の感じ方には個人差があり、栄養状態や体質など複数の視点から考えることが大切


 

皆さんこんにちは。

株式会社グリスタ 管理栄養士の根岸です。

今回は、「疲れやすさと鉄の関係」をテーマにお送りします。

 

日常生活の中で、

「最近疲れやすい気がする」

「以前よりも体力が落ちたように感じる」

といった体調の変化を感じたことはないでしょうか。

 

このような状態の背景には、

睡眠不足

ストレス

生活習慣

栄養状態

など、さまざまな要因が関係していると考えられています。

その中でも、体調との関係がよく知られている栄養素のひとつにがあります。

 

鉄は体内で酸素を運ぶ働きに関わる

鉄は、体内で酸素を運ぶ役割を持つヘモグロビンなどの構成成分として知られています。

血液中のヘモグロビンは、肺から取り込んだ酸素を体の各組織へ運ぶ役割を担っています。

そのため、体内の鉄の状態は酸素の運搬と関係すると言われており、

コンディションの一つの要素として考えられることがあります。

 

鉄が不足すると、仕事や勉強に集中しづらくなったり、

日常生活に支障が出たりすることもあるかもしれません。

鉄不足というと、特別なケースのように感じる方もいるかもしれませんが、

実際には生活習慣や身体の状態によって不足しやすい場合があるといわれています。

 

例えば、

・運動習慣のある人

・食事量が少ない人

・月経のある女性

などでは、鉄の摂取量と消費量のバランスによって不足が起こりやすいことが知られています。

 

またスポーツ分野では、持久系競技などで鉄の状態がコンディションと

関係する可能性が指摘されることもあります。

さらに近年では、鉄の吸収や利用に関わる体質の違いに遺伝的要素が

関係している可能性についても研究が進められています。

 

食事からの摂取も大切

鉄は体内で合成することができないため、基本的には食事から摂取する必要があります。

食品に含まれる鉄には主に2種類あり、

・肉や魚に多く含まれる「ヘム鉄」

・野菜や豆類などに含まれる「非ヘム鉄」

があります。

 

例えば、以下の食品は、ヘム鉄を多く含む食材として知られています。

・赤身の肉

・かつおやまぐろ

・あさりなどの貝類

 

一方で、以下の食品などの植物性食品には非ヘム鉄が含まれるといわれています。

・大豆製品

・ほうれん草

・小松菜

 

ヘム鉄は非ヘム鉄よりも吸収率が高いとされていますが、

非ヘム鉄もヘム鉄と一緒に摂取することで、吸収率が高まりやすくなるといわれています。

ヘム鉄と非ヘム鉄、どちらも上手に取り入れていけるといいですね。

 

また、鉄はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まりやすいといわれているため、

・野菜
・果物

などと組み合わせた食事も意識されることがあります。

日々の食事を振り返りながら、栄養バランスを整えることも体調管理の一つの視点といえるでしょう。

 

同じ食事でも体調の感じ方が違う理由

食事の内容に気をつけていても、体調の感じ方には個人差があります。

同じような食生活を送っていても、疲れやすさを感じやすい人もいれば、

あまり気にならない人もいます。

 

こうした違いには、生活習慣や栄養状態など、さまざまな要因が関係してきます。

例えば鉄についても、摂取量だけでなく、体内での吸収や利用のされ方には

個人差がある可能性が指摘されています。

近年の研究では、鉄の吸収や代謝に関わる体質の違いに、遺伝的な要素が

関係している可能性についても研究が進められています。

 

例えば、体質的に「鉄の吸収が苦手な傾向があるかもしれない」という可能性が分かり、

鉄不足が体調にどのような影響を与える可能性があるのかを理解すると、

日々の食事や生活習慣への意識が変わることもあります。

 

さらに、そこに管理栄養士などの専門家によるアドバイスが加わることで、

より具体的な食事の工夫や生活習慣の見直しにつながっていくのではないでしょうか。

もちろん、体質だけですべてが決まるわけではありません。

しかし、自分の傾向を知り、その情報をもとにした

ヘルスケアの専門家の指導を受けることは、栄養や生活習慣を見直すヒントになることもあります。

体調を理解するためには、食事だけでなく、体質や生活習慣など複数の視点から

状態を考えていくことが大切なのかもしれません。

 

ヘルスケア支援で大切なのは「状態を知ること」

栄養状態は、その人の体調やコンディションを理解し、整えるための一つのヒントになり得ます。

体調を整えるためには、日々の生活習慣や栄養バランスを含め、

総合的に自分の状態を見直していく視点が大切なのかもしれません。

ヘルスケアの現場では、体組成や生活習慣、食事内容など、

体調を理解するためにさまざまな情報が参考にされています。

こうした情報を丁寧に確認しながら状態を整理していくことで、

個人に合わせた体調やコンディションの変化に気づきやすくなることもあります。

こうした視点を持つことが、日々の体調管理を考えるうえでのヒントになるのかもしれません。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL(イデンシル)」の開発メーカーです。

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IDENSIL管理栄養士 根岸

IDENSIL(株式会社グリスタ)に所属している管理栄養士の根岸です。 遺伝子活用と栄養に関する情報をお伝えしていきます。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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