IDENSIL管理栄養士 根岸

  • 遺伝子活用

#94 遺伝子検査は特別なもの?―実は「誰にでも関係する体質情報」

【この記事の3行まとめ】

・遺伝子検査はアスリートだけの特別なものではなく、誰もが持つ「体質情報」を知るための手段

・ヘルスケアの現場では、すでに体組成や生活習慣など様々な情報を参考に指導が行われている

・遺伝子情報は、それらと同じように「その人を理解するための一つの情報」として活用されるもの


 

皆さんこんにちは。

株式会社グリスタ 管理栄養士の根岸です。

今回は、「遺伝子検査は特別なものなのか」をテーマにお送りします。

 

遺伝子検査の話をすると、たまにいただく声があります。

「遺伝子検査って、アスリートがやるものですよね」

「一般の人が受けても意味があるんですか?」

確かに、トップアスリートのトレーニングやコンディショニングの分野では、

遺伝子情報が活用されている事例があります。

トレーニングや食事指導、体のケアなどを体質に合わせて調整することで、

アスリートのためのパフォーマンスアップに役立てる取り組みです。

 

こうしたイメージから、「特別な人のためのもの」というイメージを持たれることも少なくありません。

では、本当に遺伝子は特別な人のための特別な情報なのでしょうか。

 

遺伝子とは「生まれ持った体質情報」

遺伝子検査で分かるのは、生まれ持った体質の傾向です。

例えば、次のような体質との関連が知られています。

・筋肉の特徴

・エネルギー代謝の傾向

・睡眠やストレスへの反応

・血管や骨などの体質傾向

つまり、遺伝子とは特別な人だけが持っている情報ではなく、

誰もが持っている体質の設計図とも言えます。

運動をする人も、

食事をする人も、

睡眠をとる人も、

私たちの生活の多くは、体の働きと関わっています。

そして、その体の働きには、生まれ持った体質が影響していると言われています。

 

近年の遺伝子研究の進展により、筋肉や骨、代謝、睡眠などに関する

個体差についての理解も進んできました。

その結果、運動・栄養・生活習慣などの分野においても、

体質の違いを踏まえたアプローチが注目されるようになっています。

 

すでに多くの指導現場では「様々な情報」を参考にしている

ヘルスケア事業者さんの中には、

「一般の方を対象にしているので、遺伝子のような特別な情報は必要ない」

と感じる方もいるかもしれません。

しかし、ヘルスケアやフィットネスの指導現場を考えてみると、

すでに様々な情報を参考にしながら指導が行われています。

 

例えば、

・体組成(体脂肪率や筋肉量)

・食事内容

・睡眠状況

・生活習慣に関するアンケート

 

こうした情報をもとに、

「この人にはこの方法が合いそうだ」

「この方はこの方法の方が続けやすそうだ」

といった判断をしているのではないでしょうか。

 

つまり現場では、すでに複数の情報を参考にしながら、その人に合った指導を考えているのです。

そう考えると、遺伝子情報も決して特別なものではありません。

すでに活用している情報に加わる、もう一つの視点と捉えることができます。

 

遺伝子情報は「特別な情報」ではない

このように考えると、遺伝子情報は決して特別なものではないことがわかります。

体組成や生活習慣と同じように、その人を理解するための一つの情報です。

 

違いがあるとすれば、体組成や生活習慣は「今の状態」を示す情報ですが、

遺伝子は生まれ持った体質という“変わらない前提”を示す情報だという点です。

現在の状態を見る情報と、生まれ持った体質を見る情報。

それぞれを組み合わせることで、よりその人に合った考え方ができる可能性が広がりますよね。

 

個別化が求められる時代へ

同じトレーニング

同じ食事

同じ生活習慣

それでも、同じ結果が得られるとは限りません。

同じ人間でも、体の特徴や反応には個体差があるからです。

 

だからこそ今、ヘルスケアの分野では「個別最適化」という考え方が広がっています。

誰にでも合う方法ではなく、個人に合った方法を見つけていくこと。

そのための情報の一つとして、遺伝子情報が活用され始めています。

 

遺伝子検査は、特別な人だけのものではありません。

むしろ、「体質を理解するための一つの情報」として、

これからのヘルスケアの中でより身近な存在になっていくでしょう。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL(イデンシル)」の開発メーカーです。

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IDENSIL管理栄養士 根岸

IDENSIL(株式会社グリスタ)に所属している管理栄養士の根岸です。 遺伝子活用と栄養に関する情報をお伝えしていきます。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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