IDENSIL(イデンシル) 情報局

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#62 遺伝子検査×ダイエット ― PHCの視点で見るヘルスケア事業の可能性

皆さんこんにちは。
今回は久しぶりに「遺伝子検査×ダイエット」をテーマにお伝えします。

日々の健康管理やボディメイクにおいて、「自分に合った方法で効率よく取り組みたい」と感じる方は少なくないと思います。また、ダイエットを軸としたヘルスケア事業を展開している企業にとって、個別最適化されたサポートの提供が重要なテーマのひとつになっています。

本コラムでは、「PHC=パーソナライズド・ヘルスケア」という視点から、遺伝子検査を活用した新たなダイエットアプローチを紐解いていきます。

 

「パーソナライズド・ヘルスケア」とは何か

「パーソナライズド・ヘルスケア(Personalized Healthcare = PHC)」という言葉は、もともと2000年代初頭にアメリカやヨーロッパの医療研究領域から広がった概念です。
ヒトゲノムの解読が進み、個々人の遺伝情報をもとに最適な治療を提供する「パーソナライズド・メディシン(個別化医療)」の考え方が発展する中で、治療だけでなく予防や生活支援の領域にも応用が広がりました。

現在では、医療の枠を超え、一人ひとりの体質や生活スタイルに寄り添った健康支援を目指す取り組み全般に「パーソナライズド・ヘルスケア」という表現が使われるようになっています。特に、遺伝的傾向やライフログ、生活習慣などをもとに個人最適な選択を促すヘルスケアビジネスにとって、注目されるキーワードのひとつとなっています。

 

なぜダイエットと遺伝子検査が結びつくのか

私たちの身体は、脂質や糖の代謝、筋肉のタイプ、エネルギー消費の傾向など、さまざまな特徴をひとりひとりが持っています。こうした“体質の傾向”には、遺伝子の影響が一定の割合で関わっているとされています。

ダイエットにおいても、同じ食事法や運動をしても効果に違いが出るのは、こうした体質の違いが一因と考えられています。遺伝子検査やヘルスケア事業者が提供するサービスを通じて、遺伝的傾向と現状の身体の状態を分析することで、自分に合った方法を選びやすくなり、ムダな努力やストレスを減らすことが期待されます

弊社グリスタの遺伝子分析サービスIDENSILでも、ダイエットやボディメイクに関連する複数の遺伝子項目について検査を行い、利用者が日々の生活改善に役立てられるよう、メーカーとしてサービス提供者の皆さまをサポートしています。

 

事業者にとっての導入メリットと今後の可能性

ヘルスケア事業を展開する事業者の方がユーザーの多様なニーズに応えるには、「画一型」から「個別型」への転換が求められています。特にダイエット分野では、短期的な施策よりも、長く続けられる伴走型の支援が信頼を生み、結果として事業価値につながっていくと考えられます。

遺伝子検査を取り入れることで、科学的な根拠を持ったサービス設計が可能になり、顧客一人ひとりの行動変容にも寄与しやすくなります。また、こうした取り組みは、将来的に「健康経営」や「福利厚生」など法人向けサービスへの応用の道も開かれています。

パーソナライズド・ヘルスケアという考え方は、単なるトレンドではなく、“人に寄り添う”という本質的な価値を再確認させてくれるものです。遺伝子検査は、そのきっかけとして、これからのヘルスケア事業の可能性を広げていく存在になっていきたいと考えています。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL(イデンシル)」の開発メーカーです。
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株式会社グリスタが運営する、遺伝子情報を正しく活用するための メディアです。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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