#57 遺伝子検査は不安?意味がない?…その誤解に応える「価値ある活用法」とは
皆さんこんにちは。
今回は、「遺伝子検査って本当に意味があるの?」「興味はあるけど不安…」という声にお応えして、ヘルスケア事業に携わる皆さまへ活用のヒントをお届けします。
取り扱いは不安??
「遺伝子検査」と聞くと、医療的で高度な専門知識が必要なものという印象から、「自社で扱うのは難しそう」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、医療行為に該当する検査や診断は、もちろん医療機関でしか実施できません。一方で、私たちが提供するようなヘルスケアを目的とした遺伝子検査は、医療とは異なる領域に位置づけられます。
まずはこの点を正しくご理解いただくことが大切です。
近年、注目されている「ヘルスケア領域における遺伝子分析」は、あくまで“個人の遺伝的体質傾向を知るための手段”として位置付けられており、医療行為とは異なります。
病気の診断や治療を目的とせず、例えば、栄養の代謝タイプや筋肉の速筋遅筋の関係、睡眠やストレスへの影響など、健康や生活習慣と関係する遺伝的傾向を知ることで、クライアント一人ひとりに向けて個別化されたアドバイスが可能になります。
「意味がない」は本当?科学的な背景に注目を
一部では、「遺伝子検査なんて意味がない」との声も残念ながら耳にします。
確かに、誤解を招く表現や過度な効果を謳ったサービスが過去に存在したこともあり、疑念を持たれてしまう背景は理解できます。しかし、近年は国内外の研究が進み、信頼性の高い知見に基づいた項目を取り扱うサービスもあり、弊社のIDENSILでも、エビデンスに基づいたレポート生成を行っています。
もちろん、当コラムでも再三お伝えしているように、遺伝子ですべてを決めることはできません。
身体の今の状態をつくっている要因は環境や生活習慣の影響も大きいため、「遺伝子×ライフスタイル」という視点でとらえることが大切です。
意味があるかどうかは、その情報を“どう活用するか”にかかっているのです。
ヘルスケア事業にとっての可能性とは?
遺伝子検査を事業に取り入れるべきかどうか。これは、サービスの本質に立ち返って考えることが重要です。
健康に対する意識が高まり、「画一的な健康法」から「自分に合った方法」へとヘルスケアのニーズが移行している今、個別性の高い提案は大きな付加価値となります。
たとえば、パーソナルトレーニング、食事指導、サプリメント提案、ウェルネスサロンなど、すでに個別対応を強みとする事業者にとって、遺伝子情報は「お客様との信頼構築をサポートする情報資産」になり得ます。さらに、顧客との関係が一過性になりがちな課題に対しても、遺伝子という“変わらない情報”を軸に中長期的なアプローチが可能となるのです。
まだ日本では発展途上の領域だからこそ、早期に取り入れることでブランド価値の向上や、顧客満足度の向上につながる可能性が高まっています。
今日のIDENSIL情報局は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL」の開発メーカーです。
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株式会社グリスタが運営する、遺伝子情報を正しく活用するための メディアです。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。