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#44 管理栄養士の視点から見た、体の中からできる紫外線対策 〜遺伝子検査を参考にした体質に合わせたケア〜

皆さんこんにちは。
今回は管理栄養士の視点から「遺伝子検査×紫外線対策」をテーマにお伝えします。

 

春から夏にかけて、紫外線が一気に強まる季節がやってきました。
お天気の良い日は気分も上がりますが、肌に与える紫外線の影響には注意が必要です。
紫外線はシミやしわの原因になると言われています。一方で、紫外線には骨の健康維持や免疫力向上に寄与すると言われているビタミンDの合成を促すという重要な役割もあるため、対策のバランスが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
朝に太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜に自然な眠気を促すサイクルを整えてくれるので、その日の紫外線の強さに応じて朝決まった時間だけ太陽光を浴びてみる、という様に習慣づけるのもいいかもしれません。

 

食べ物でできる、体の中からの紫外線対策

紫外線ダメージから肌を守るには、日焼け止めや日傘といった外側からのケアに加えて、「内側からの予防」も重要です。
内側から予防してくれる栄養素の例として、次のようなものがあります。

  • β カロテン:紫外線による紅斑(赤み)を抑える効果があると言われています。にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などに含まれています。
  • リコピン:コラーゲン分解を抑制し、色素沈着を軽減してくれる効果があると言われています。トマトやすいか、ピンクグレープフルーツなどに含まれています。
  • ポリフェノール類:強い抗酸化作用により毛細血管を保護してくれる役割があると言われています。ブルーベリーやナス、緑茶などに含まれています。

※摂取期間や摂取量は適切に管理することが必要です


これらの栄養素は、単体で摂るよりもバランスよく組み合わせて摂取することで紫外線による酸化ストレスへの防御力が高まるとも言われています。
日頃からバランスの良い食事を心がけることが大切ということですね。

 

体質によって違う?紫外線の影響

体験として感じている方も多いと思いますが、紫外線の影響も持って生まれた体質によって違ってきます。
同じ場所で同じ時間、紫外線を浴びても、「肌が炎症し痛くなってしまう人」と「日焼けしても痛みを感じず全然平気な人」がいますよね。これは、皮膚のメラニン生成や抗酸化酵素の活性に関わる体質の違いがあるからです。
近年では、こうした紫外線感受性の違いを遺伝子レベルで把握することが可能になってきました。
遺伝子情報を活用することで、従来の「万人向けアドバイス」ではなく、その人に本当に必要な対策をより強く勧めるためのヒントにすることができるようになってきています。

 

体質を知って、指導やケアに活かすという視点

例えば管理栄養士を生業にされている方は、栄養指導の際にクライアントが「紫外線ダメージに弱い」という遺伝的傾向を持っていると分かれば、その傾向をもとに食事や生活習慣のアドバイスをメリハリをつけて伝えることができます。
ただの一般論ではなく、「あなたの体質に合わせた、根拠のあるアドバイス」が可能になるのです。
アドバイスを受けるなら、自分の体質に合わせたアドバイスを受けたいと感じる方がほとんどでしょう。
体質情報を活用したアドバイスが提供できるようになると、より深い納得感と信頼を得ることができるはずです。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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IDENSIL管理栄養士

IDENSIL(株式会社グリスタ)に所属している管理栄養士です。 遺伝子活用と栄養に関する情報をお伝えしていきます。 ※IDENSILは、健康な方を対象に遺伝的傾向を把握するためのヘルスケアツールであり、医療的な診断・治療を目的とするものではありません。本コラムでも医療用の遺伝子検査ではなく、ヘルスケア分野での利活用に限定して紹介しています。

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