株式会社グリスタ 代表取締役 斎藤 利

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#30 フィットネスジムの価格競争から脱却する鍵は「体質に合わせた個別化」──いま、遺伝子分析が選ばれる理由

皆さんこんにちは。

今回は「フィットネスジム×遺伝子検査」をテーマにお伝えします。

 

フィットネス業界は今、大きな転換点に立っています。サブスク型ジムや24時間営業の低価格モデルジムの台頭により、サービス内容ではなく「価格」での比較が主流になりつつあります。

次々と低価格フィットネスジムが登場する中、直面するのは「価格競争からどう抜け出すか」という問いです。

その答えのひとつが、「体質に合わせた個別最適化」による差別化、そしてその実現を支えるのが、遺伝子分析と言えるのではないかと思います。

 

価格競争は「機能」中心の市場に起きやすい

そもそも価格競争が起きるのは、「サービスの差が見えにくい」ということがひとつの要因です。

マシンが置いてある、トレーニングができる、プロテインが飲める(飲める環境がある)——これらは、ほとんどのフィットネスジムで提供可能な「機能的価値」です。

そのため、多くのジムが「通いやすさ」や「安さ」で勝負するしかなくなり、結果として利益率が低下し、継続的な経営が難しくなっている現状ではないでしょうか。

 

差が見えるサービスは、価格に左右されない

では、どうすれば価格競争から抜け出せるのか?
答えは、「自分だけの価値を感じてもらえる体験」を提供することにあると思います。

たとえば、「あなたは○○により将来的に筋肉量を維持しづらい可能性のある体質傾向なので、筋肉をつけるために、マシンは△△、プログラムは□□の利用がおすすめです。また、遺伝子検査からの体質傾向と最近のお食事や生活習慣をヒアリングした結果、今のお食事では抗酸化対策が足りていないかもしれませんね。抗酸化対策としてこんなお食事や、こんな成分が入っているサプリメントもおすすめですよ。」と言われたら、どう感じるでしょうか。
「私のためだけに組まれたプログラムなんだ。私の体質を考えてアドバイスしてくれているんだ。」と思うはずです。

これは単なる気分の問題ではなく、遺伝子レベルで“自分の体に合ったアプローチ”を提供するという、科学的な裏付けを伴った「個別最適化」です。

 

遺伝子情報を、売るではなく“意味づけ”として活かす

“「安いから」ではなく、「自分に合っているから」選ばれるフィットネスジムへ。”

“「なんとなく通う場所」ではなく、「自分に合った取り組みができる場所」へと進化すること。”

それが、フィットネスジムがこれからの競争を乗り越えていくための、一つの確かな方向性になっていくのではないでしょうか。

 

 

今日のIDENSIL情報局は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

株式会社グリスタは個別化ヘルスケアに特化した遺伝子分析サービス「IDENSIL」の開発メーカーです。

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株式会社グリスタ 代表取締役 斎藤 利

株式会社グリスタ 代表取締役 斎藤 利

1979年生まれ/和歌山県出身/工学修士学生時代は竜巻のメカニズムを研究。2010年バレーボール個人指導スクール設立をきっかけに、個人の体質によるパフォーマンス影響に着目。2015年より遺伝子業界へ。2018年、日本で初めて専門事業者の指導やヘルスケアソリューションを個別化することに特化した業務用遺伝子分析サービス「IDENSIL」を開発・リリース。内閣官房が進めるレジリエンスジャパン推進協議会のWG委員選出や自治体との連携、日本を代表するトップアスリートの指導者への遺伝子情報提供を通じ、ヘルスケアから美容まで幅広い個別化に携わっている。

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