骨を強くする助っ人栄養素とは?ビタミンK編
こんにちは。栄養士の正能優子と申します。
フリーランス栄養士として27年、高齢者の介護予防事業や、保健センターで乳幼児の栄養相談に携わる毎日です。
今は夏休みということもあり、こどもたちとクッキング教室を楽しんでいます。
さて、これまでにお話したコツコツ貯金に役立つ「カルシウム」、そしてカルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にしてくれる「ビタミンD」はしっかりと摂れていますか?
第一回コラム>>>「骨密度を下げないために食事でできるコツコツ貯金」
第二回コラム>>>「骨を強くする助っ人栄養素とは?ビタミンD編」
実は骨を強くするためには、もうひとつ大切な栄養素があります。今回はそれについてお伝えしていきます。
カルシウムの取り込みを助ける助っ人栄養素ビタミンK
せっかく摂ったカルシウム、やっと吸収したけどなかなか骨にくっついてくれない。悩みはつきません。
この、一生懸命摂った「カルシウム」を取り込んで、骨を強くするのが「ビタミンK」。重要な助っ人ですね。
骨が丈夫かどうかは骨量(骨のカルシウム量)だけで決まるものではありません。
骨の強さ=骨量+骨質なのです。つまり、カルシウムをしっかり骨に沈着させて骨の形成を促してくれるのが「ビタミンK」なのです。
ビタミンKは、海藻、豆類、植物油などにも多く含まれます。
特に納豆は1パックで十分に1日量が摂れるほどです。(ただし、服用している薬によっては効果を妨げることがあるので主治医の指導を受けてください。)
また、脂溶性ビタミンのため、油を使った調理がおススメです。
骨粗鬆症を防いで元気イキイキ生活のために~効率よく食べるポイント
①骨粗鬆症を予防するために、骨を作る材料になる「カルシウム」をしっかり摂る。
②「カルシウム」は吸収されにくい栄養素なので、ビタミンDに手伝ってもらい吸収率をあげる。
③吸収しただけで効果のでない「カルシウム」がしっかりくっついて骨が強くなるようにビタミンKに協力してもらう。
つまり、ビタミンDはカルシウムは吸収を促し、ビタミンKは吸収されたカルシウムを骨に取り込むのを助けるため、どちらも骨の健康には欠かせないビタミンであるということです。
骨ホネ簡単レシピの提案
鮭のチーズ焼き
フライパンにざく切りにした小松菜を広げてバターを散らす。
その上に鮭をおく。
2~3時間天日干しにしてスライスしたしいたけを上にのせ、軽く塩こしょうをふる。
ピザ用チーズを散らしてフライパンのフタをして蒸し焼きにする。
(乳製品/カルシウム/チーズ)(油/バター)(ビタミンD/干ししいたけ)
(緑黄色/カルシウム・ビタミンK/小松菜)(ビタミンD/鮭)
じゃこ海苔ごはん
炊き立てごはんにちぎった焼き海苔を混ぜ込む。
じゃこをたっぷりとのせ、きざんだ青じそをあしらう。
(海藻/ビタミンK/海苔)(小魚/ビタミンD/しらす干し)
豆腐とオクラのおみそ汁
だし汁を煮立て、刻んだオクラを加える。
ひと煮立ちしたらさいの目に切った豆腐をいれ、みそで調味する。
(大豆製品/ビタミンK/豆腐)(緑黄色/ビタミンンK/オクラ)

正能優子
栄養士/介護食士/健康咀嚼指導士 長女の子育てに悩んで駆け込んだ保健所でスカウトされ早27年。介護事業や栄養相談などに携わる。実は非常に深い、プライベート感満載の「個人の食」。問題解決のきっかけを必ず持ち帰れるようこころがけている。こどもに限らずシニアの食育の機会も多い。調理師学校で教鞭をとる