今、私たちに足りない物・・・(2)
管理栄養士の鈴木洋子です。
食品の豊富な現代、私たちに足りていない栄養素は何だと思いますか?
それは、栄養を補うものではなく、栄養を排泄する栄養素だと考えます。
多くの食生活を見てきて感じることは、その時だけを考えたとりあえずの食事が多い事を感じます。とにかく時間のない中での食事であり、時間的に余裕のある夕食だけが唯一食事と言える方が多いでしょう。
では足りない栄養は何か?それは<食物繊維>であり、第六の栄養素とも言われています。
前回コラム>>>「今、私たちに足りない物・・・(1)」
食べて排泄!
食べて排泄すれば、食べる量を減らさずしてカロリーダウンを見込めるのでは・・・
前述しましたが、水溶性食物繊維はコレステロールや胆汁酸を吸収し排泄してくれます。また、食後の血糖上昇を抑制もすると言われています。さらに腸管内で腸内細菌と反応し、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らし、腸内環境を整える役割もしてくれるのです。
不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を盛んにし消化管の通過時間を短縮します。また、糞便の量を増やし、便の排泄を促してくれます。
食物繊維!どれだけ摂れているの?
平成29年国民栄養調査では野菜を350g以上食べられている人口は30%でした。
国民の7割が必要な野菜量を摂れていないという事になります。
食物繊維を見直して・・・
- 基本は野菜を350g食べる事!
- そのうち100gは緑黄色野菜を摂取する!
目安として毎食に両掌1つは野菜を食べる様意識してほしいのです。よく野菜は食べているという方に内容を伺うとキャベツやレタスと言う方がいます。これらはあまり食物繊維が期待できない野菜なのです。
これからは食物繊維を意識して野菜の食べ方をアレンジしていただきたいと思います。キャベツに含まれる食物繊維は100g中に1.8gです。大きい葉を3枚食べても1.8gの食物繊維程度にしかなりません。レタスなら1.1gです。レタス1個の重さは200g前後なので、1個食べても3gにもならないのです。ごぼうなら5.7g、モロヘイヤなら5.9gあります。
食物繊維を意識して、野菜を食べていきましょう。
次のコラムへ>>>「今、私たちに足りない物・・・(3)」
【参考文献】

鈴木洋子
自分が健康になりたいから栄養士に、やっぱり食事が1番と思いつつ、出来ない事はできないかと、ずぼらな自身の性格を武器に、寄り添う栄養ケアをモットーにしています。10年続いた料理教室もいい加減に楽しく、美味しく、同じ釜の飯をみんなで食べる事を大切にしています。