熊谷隆

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高血圧予防(6/6)「ナトリウムに反応して血管の筋肉が収縮する!?」の対策について/熊谷隆

「高血圧症」シリーズ、最後のテーマは「ナトリウム」(いわゆる塩分)です

大いなる和の国の榮養研究所の熊谷です。
管理栄養士&セラピストとして『健康づくりの家庭教師』(誰もが本来持っている「なおる力(治る力と直る力)」を復活させて「生き抜く力」「大切な人を守る力」「未来を切り開く力」を引き出すお手伝い事業)活動に尽力しています。体質情報を基にオーダーメイド型の「食カウンセリング」や「整体メニューの提案」を行っています。

第一回>>>「高血圧予防(1/6) まず「血圧」について復習してみましょう」

第二回>>>「高血圧予防(2/6) 血液を送り出す圧力を強くしなければならない原因を整理しよう」

第三回>>>「高血圧予防(3/6)「血管が狭くなっている!?」の対策について」

第四回>>>「高血圧予防(4/6)「血管が硬くなっている!?」の対策について」

第五回>>>「高血圧予防(5/6)「血液の粘性が高くなっている!?」の対策について」

過去20年あまりで300万人もの患者数が増えている「高血圧症」について、6回目になる今回は・・・
「ナトリウム」(いわゆる塩分)と高血圧についてです。

高血圧症は「心臓肥大」や「動脈硬化」。更に脳卒中、心筋梗塞、心不全、動脈瘤、腎不全などの循環器に関わる病気に繋がる可能性が高い症状だと言われています。それだけに予防が重要です。

遺伝子検査では「高血圧」に関連する
・血管が硬くなりやすいリスク
・血液が固まりやすいリスク
・ナトリウムに反応して筋肉が収縮しやすいリスク ←今回のテーマに関連するところです!
などを知ることができます。

高血圧の原因は?と聞けば「塩分」と思いつく読者の方々も多いかと思いますが「塩分=悪者」ではありません!高血圧症関連のコラム全体を通して「血圧」と「高血圧のリスク」について全体像を掴んでいただける様に締めくくりたいと思います。

 

高血圧=塩分!?

【高血圧=塩分】とお考えの読者の方々も多いことと思います。
血液中のナトリウム濃度はとても重要ですので人体はこのナトリウム濃度を一定に保とうとする機能を持っています。その大切な體の働きが食生活の乱れや不規則な生活習慣によって思わぬ「高血圧症」を引き起こしてしまいます。

このシリーズでは毎回、書いていますがこのコラムから読み始めている読者のためにおさらいです。
心臓が血液を送る圧力を高くしなければならない4つの理由は・・・
↓↓
①血管が狭くなっている!?
②血管が硬くなっている!?
③血液の粘性が高くなっている!?
④ナトリウムに反応して血管の筋肉が収縮する 
です。

この様に「高血圧症」の原因として「ナトリウム(塩分)」濃度は4つある中の1つであると言うことをご理解していただけると嬉しいです。

 

生命の健康を維持するシステムを知って食生活を見直そう

ナトリウムの体内での役割について整理しましょう。

❏細胞の内側の体液と外側の体液の浸透圧を一定に保つことで循環する血液量を一定に保つ
❏神経細胞の働きを調整している(神経の働きを支える)
❏心筋の動きを調整している(心臓の動きを支える)
❏燃料として重要な栄養成分「グルコース」が細胞内に吸収されるのを助ける
❏材料として重要な栄養成分「アミノ酸」が細胞内に吸収されるのを助ける
❏体液のpH調節を助ける(弱酸性を保つ) ※体液の恒常性を保つ

いかがでしょうか?この様にナトリウムは生命維持にとても重要な役割を担うミネラルの1つだとご理解いただけると思います。この體(からだ)の機能を一定に保つナトリウムの量を調整しているのが腎臓です。

この腎臓の働きと過剰なナトリウム濃度が「高血圧」を引き起こすことが分かっています。
専門用語では【レニン・アンジオテンシン系】という調節システムがあるのですが、その調節システムがナトリウム濃度が高くなった血液を一定に保つために血液中の水分を増やそうとします。つまり、血液の量が増えるわけです。血液の量が増えるので結果的に血圧が高くなるという仕組みです。

※レニン:タンパク質を分解する酵素の一種
※アンジオテンシン:タンパク質の構成成分「アミノ酸」が幾つか結語したものをポリペプチドと言います。アンジオテンシンはそのポリペプチドの一種でレニン・アンジオテンシン系で体液量の増加に関与します。

ナトリウムの濃度が一定に保たれている事が人体の健康維持にとってとても重要な事が分かりました。それだけにナトリウム濃度を一定に保とうとする作用もしっかりと整っているという事なのです!!

 

 

もともと日本人は「旨味」(だしの成分)を感じ取れる繊細な味覚を持っています。欧米で「旨味」が理解されるようになったのはつい最近だと聞いています。旨味には塩味や甘みを引き立たせる力がありますので少ない塩分や少ない糖分で味付けが可能になります。

和食献立が塩分過剰の元凶の様に言われる事がありますが、本来和食文化の味付けは旨味を生かした薄味でも素材の持っている味わいを味わう食文化です。和食献立の問題では無く、和食文化の見直しが必要なのだと思います。

和食文化と味わい、味付けについてはまた機会を作ってコラムにしたいと思います。

 

 

 

熊谷隆

熊谷隆

熊谷隆(くまがい たかし) 大いなる和の国の榮養研究所 主宰 管理栄養士、JSセラピスト 「施術」「和の榮養教室」「食生活の最適化支援」による 【JSプログラム】で「元氣に未来を切り開く強さ」を取り戻す支援に従事している。

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