田中美由紀

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血糖値を急激に上げにくい食事方法とは?(1/2)

こんにちは。管理栄養士の田中美由紀です。

高精度遺伝子分析サービス“イデンシル”では、「血糖値が上昇しやすいか」について自分の体質を確認できる項目があります。

食後に血糖値が急上昇して(食後1~2時間程度に血糖値が140mg/dL以上になる)、その後急降下することを「血糖値スパイク」といいます。

この激しい血糖値の変動によって、食後に眠気や頭痛などを感じることもあります。この状態が続くと、2型糖尿病にかかる可能性も高くなったり、動脈硬化(血管の壁が硬くもろくなったり、狭くなったり、曲がったりすること)の原因にもなります。動脈硬化は様々な病気を引き起こします。

血糖値の調整には、インスリンが重要ですが、このインスリンがうまく作れない体質の方もいます。日本人を含むアジア人は欧米人に比べ相対的にインスリンの分泌量が少ないことが知られています。

 

 

インスリンて何?

インスリンは、すい臓のベータ細胞で作られるホルモンです。

健康な人は、血液中に少量のインスリンが、血糖値を一定に保つように常に分泌(基礎分泌)されています。食べ物の中の糖分は消化酵素などでブドウ糖に分解され、血液中に取り込まれます。食事によって血液中のブドウ糖が増えると、膵臓から大量のインスリンが分泌(追加分泌)されます。インスリンにより、ブドウ糖は筋肉などへ送り込まれ、エネルギーとして利用されたり、肝臓、脂肪組織などの細胞に取り込まれます。この働きにより、血糖値が下がります。

インスリンの分泌が少ない、分泌のタイミングが遅い、インスリンの作用が低下するなどの理由から、うまく血糖の処理ができなくなると、血糖値が下がらなくなります。

食後数時間たっても、血糖値が下がらない状態が慢性的に続くのが、糖尿病です。

血糖値が食後に急激に上がらないような食事が大切です。

 

血糖値が急激に上がらないようにするには?

主食、主菜、副菜の揃ったバランスの良い食事を摂ることです。

栄養素でいうと、主食(ご飯、パン、麺類)は炭水化物、主菜(魚、肉、卵、大豆製品)はたんぱく質、副菜(野菜、海藻、キノコ類)はビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源となります。

この中で、血糖値を上げやすいのは主食です。炭水化物(糖質)を多く含むからです。特に、ご飯、パン、麺類だけなど主食のみの食事は、たとえ低カロリーのものでも、血糖値は上がりやすくなり、下がりやすくもなります。

たんぱく質や脂質は炭水化物より、体内でのエネルギーの吸収が遅く、また食物繊維が血糖値の急激な上昇を抑えてくれるので、バランスのよい食事を摂ることで、血糖値の急激な上昇と下降が避けられます。

さらに、食べる順番も大切です。副菜→主菜→主食の順に食べると血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

 

 

間食の内容や飲み物にも注意

砂糖やブドウ糖は、主食(ご飯・パン・麺類)よりも血糖値を急激に上昇させます。

間食をする場合は、砂糖の多く入ったお菓子よりも、ヨーグルトや果物、ナッツ類をおすすめします。

飲み物では、砂糖またはブドウ糖が入った飲み物は血糖値を急激に上げます。ブドウ糖果糖液糖(さつまいもやじゃがいも、トウモロコシのでんぷんに酵素を加えて作られた食品添加物)は清涼飲料水に、無糖ではない缶コーヒーには砂糖がたくさん入っています。水やお茶、ブラックコーヒーなどにしましょう。

 

食事の内容や食べ方に気を付けて、「血糖値スパイク」を予防していきましょう。

 

 

 

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田中美由紀

田中美由紀

『食事から、自分自身を大事にしてほしい』という思いで、管理栄養士の活動をしています。日本抗加齢医学会所属、アンチエイジングで老若男女、健康的な生活を送ってほしいという願いを持っています。 趣味は、薬膳料理。国際薬膳師、フードコーディネーター。

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