田中美由紀

  • ヘルスケア
  • 未病

動脈硬化って万病のもと/田中美由紀

こんにちは。管理栄養士の田中美由紀です。

血圧や血糖値、コレステロールのコラムで、「高血圧や血糖値の激しく変動する状態、コレステロール値が高い状態が続くと、動脈硬化の原因になること、動脈硬化は様々な病気を引き起こすこと」をお伝えしました。

>>>「血糖値を急激に上げにくい食事方法とは?(1/2)」

>>>「コレステロールって大事です」

今回は、動脈硬化のメカニズムと原因、それが引き起こす病気についてお話します。

 

 

動脈硬化って何?

動脈硬化には自然な老化現象と、不健康な動脈硬化があります。

健康な動脈は、ゴムのチューブのようにしなやかですが、年齢とともに弾力が失われ、壁が厚くなり、老化していきます。進行のスピードは、個人差があり、若くても動脈が硬い人もいれば、高齢でもあまり進行していない人もいます。

一方、不健康な動脈硬化は「粥状(じゅくじょう)動脈硬化」です。
血管(動脈)は、基本的には「内膜」「中膜」「外膜」の3つの層からできています。血液と接しているのが「内膜」で、その表面は「内皮細胞」という細胞の層に覆われています。
高血圧や血糖値の急激な変動などが刺激になって内皮細胞が傷つけられると

⇒その部分の内膜(血管壁)の中にLDLコレステロールが集まり、活性酸素がそれを酸化させる

⇒酸化して異物となったLDLコレステロールが免疫細胞に見つかり、貪食細胞(マクロファージ)が集まってきてそれを食べる

⇒その死骸が増えて、お粥のような状態(アロテーム性プラーク)になる

という流れが機になります。このときに、組織が硬くなる現象(線維化)が起きて、動脈の柔軟性が失われます。

粥状動脈硬化によってできたお粥のような状態(アロテーム性プラーク)により血管が狭くなり、スムーズな流れだった血流と内膜の間に無理(ストレス)が生じ、内膜を覆っている細胞(内皮細胞)が壊れ、血栓(血の塊)が出来ることで様々な病気が引き起こされます。

 

 

動脈硬化で起きる病気は?

動脈硬化がどこで起きるかにより発症する病気が異なります。
粥状動脈硬化によってできたお粥のような状態(アロテーム性プラーク)により、血管が狭くなること、またはそれが崩れることが、以下のような病気の原因とされています。

心臓…心筋梗塞、狭心症など

脳…脳卒中(脳梗塞、脳血栓)、認知症など

大動脈…大動脈瘤、大動脈解離など

日本には、介護が必要な方が約600万人いて、その約1/4が脳血管障害の後遺症というデータがあります。

私は、病院と介護老人保健施設の勤務経験があるため、麻痺が残っている方の身体が不自由な生活を目の当たりにしてきました。健康寿命を、長く保つためにも、動脈硬化は予防していきたいものです。

 

 

 

動脈硬化の原因は?

高血圧や血糖値の激しく変動する状態、コレステロール値が高い状態が続くと、動脈硬化の原因になることは最初にお伝えしました。それ以外に喫煙、肥満という条件もあり、危険因子(動脈硬化を起こしたり進める条件)は5つあります。危険因子を多く持つ人ほど、動脈硬化の進行が加速することがわかっています。危険因子の中でも「高血圧」「脂質異常症」「喫煙」は特に重要で、3大危険因子になっています。
動脈硬化は無症状で進行するので、症状が自覚できるようになった時には、20~30年前から動脈硬化の進行があったことになります。

 

食事や運動についての知識を持ったり、実行したりして、それを生活習慣にできれば、動脈硬化による病気は予防できます。ご自身の血管年齢(血管の硬さ)に気を配っていきましょう。

 

 

田中美由紀

田中美由紀

『食事から、自分自身を大事にしてほしい』という思いで、管理栄養士の活動をしています。日本抗加齢医学会所属、アンチエイジングで老若男女、健康的な生活を送ってほしいという願いを持っています。 趣味は、薬膳料理。国際薬膳師、フードコーディネーター。

関連記事