【IDENSIL導入企業】管理栄養士、コーチ、トレーナーが全員で連携してコロナ渦中もオーダーメイドなサポート体制/株式会社カリテス 桑原裕子さん
「業務用遺伝子分析って、なに?どんな風に使うの?」
そんな疑問にお答えするため、IDENSIL導入企業様にお話を伺いました。
株式会社カリテス 桑原裕子さん
管理栄養士、健康科学修士、至学館大学大学院非常勤講師、至学館大学健康科学研究所客員研究員
IDENSILを活用しプロゴルファーや競泳選手、強豪水泳部を栄養サポート
栄養指導の新しい取り組みとして導入した遺伝子分析 クライアントの「早速やってみます」に繋がった遺伝子分析の説得力
―IDENSILを導入する前、遺伝子分析にどんな印象を持っていましたか?
もともと導入前からアスリートのサポートをしていて、新しい取り組みを始めたいなと思っていました。
当時肥満遺伝子が知られてきていて、IDENSIL導入の前に肥満遺伝子の検査を使ったりしていたこともありました。
でも肥満遺伝子に関しておや?と思うような文献を目にすることがだんだん多くなってきたんです。当時文献をいくつか読んでみても肥満遺伝子の情報が本当に合っているのかどうかよくわからなかったんですね。
これはきちんとしたエビデンスのある検査を使わないとと考えました。
―どうしてIDENSILを導入しようと思いましたか?
肥満遺伝子の件もあり、信頼のおける遺伝子検査を探していてIDENSILを導入しました。
それから一人一人に合わせた健康管理やダイエットを提供したかったんです。
例えばメディアで糖質ダイエットが流行るとみんなそれを取り入れるじゃないですか。それが合う人もいるし合わない人もいる。
遺伝子検査で個人の体質に合ったチョイスができるようになるのはすごくいいことですよね。
―IDENSIL導入前と導入後の変化を教えてください。
まずクライアントへの指導の響き方が違いますね。遺伝子検査の前から栄養指導をしていて伝えていたことも、遺伝子検査後は自分のこととして受け止めて、しっかりと実践してくれるようになりました。
「早速やってみます」に繋がりました。納得して取り組んでくれるようになりましたね。
―遺伝子情報を今後どのように活用できると考えていますか?
管理栄養士、コーチ、トレーナーってそれぞれ独立した活動になりやすいんです。
栄養士はトレーニングに詳しくないし、トレーナーはあいまいな栄養知識で指導してしまう。そういう現状があるんです。
エンドユーザーさんがダイエットやトレーニングをするとき、食事の管理もトレーニング指導もどちらも必要なのに、指導者側同士がうまく関われていない。だからIDENSILの結果を管理栄養士、コーチ、トレーナーで共有すれば連携を取りながらの指導ができると思うんです。
アスリートに対してオーダーメイドなトレーニングメニュー、栄養指導、リカバリーを、プロ側が連携して、みんなでサポート体制をとっていけるのが理想です。
―食事やトレーニング、健康管理を体質に合わせて行う人が増えてきていることについてどう思いますか?
遺伝子検査の普及は日本ではまだまだですが、早く取り入れてうまく活用・行動できた人たちはもう結果が出ている時期ですよね。今ちょうどそこに差が出る時期なのかなと感じています。
遺伝子検査を導入した履正社高校は、2019年夏の甲子園で優勝し、もう結果を出しましたよね。遺伝子検査を活用した指導がもっと増えていけば、日本全体のレベルが上がってくるんじゃないかなと期待しています。
遺伝子情報を元にプロフェッショナルが連携したサポート体制の普及を目指す
―今までどんな人を指導されてきましたか?
プロゴルファーや春日部共栄水泳部など。神奈川大学水泳部も栄養アドバイザーとしてサポートしています。
春日部共栄水泳部の生徒さんたちは学校の部活に所属しつつ、個々でもスイミングに通って練習している子が多いんです。
約50人の部員が遺伝子検査を受けていますが、結果は学校の監督、個々のスイミングコーチ、栄養指導をしている私、それから選手本人と保護者みんなで遺伝子検査の結果を共有しています。
IDENSILをベースに指導者同士が連携をとれている状態ですね。
先にも話した内容ですが、春日部共栄水泳部は私の目指す「指導者の連携」がとれた事例です。
―春日部共栄水泳部で行った具体的な指導内容を教えてください。
モチベーションの項目は監督にもコーチにも本人にも共有して、声のかけ方を工夫しています。
モチーベションにリスクがある場合、選手本人へのメッセージとしては、ウェイトトレーニングや泳ぎこみの時期にどうしてそのトレーニングが今の自分に必要なのか、しっかりトレーナーやコーチに確認してやったほうがいいタイプだと伝えます。
コーチやトレーナーも気持ちの入り方に個人差があるんだということを理解しておけば、いわゆる「根性論」とは違った指導にできるのではと考えています。精神的なアプローチも時代とともに変化していくべきですね。
トレーニング面ではコーチや監督も筋肉のタイプによって練習メニューや練習時間を変えているようです。
2018年3月にスポーツ庁が中学年代の部活動のガイドラインを設定しました。1回の練習時間は平日2時間、週末は3時間程度が望ましいという内容でした。
スポーツの練習もだらだらやるのではなく、「量より質」の時代です。
効率よくトレーニングするために、IDENSILはとてもいいツールだと思います。
それから私はジュニアアスリートの休息やリカバリーはとても重要だと考えています。今の子供達の睡眠時間は短かく、身体をしっかりと回復させてあげられていないんです。
時間を短縮して練習の質を高め、食事をしっかりとって早く寝る。これがすごく大事なのですが、子供達に早く寝ないさいと言っても、いつまでもスマートフォンいじっていたりするんです。
だから光の感受性の項目にリスクがある子には、夜スマートフォンを触るのはやめましょうと指導すると、ただ口で言うだけよりもずっと説得力がありますよね。
保護者の方も遺伝子リスクを根拠に子供に言い聞かせやすくなったと言っていました。
世界を襲った新型コロナウィルス これまでの生活は一変し、栄養指導のあり方も変化する
―新型コロナウィルス流行によるリモートでの指導事例を教えてください。
春日部共栄高校水泳部の選手にはイデンシルのレポートをPDFで送って、項目ごと、タイプ別にコメントをつけてメールを送りました。
新型コロナウィルスの影響でステイホームを余儀なくされる中、プールを使っての泳ぐ練習は全くできない状況だったので、体重の管理や家でできるトレーニング時の食事の相談などに対応しました。
例えば家でトレーニングする場合、瞬発タイプの選手には糖質の補給を意識するようにアドバイスしました。
それから運動量も減って手持ち無沙汰になったりすると、おやつや甘い飲み物が増えがち。血糖値が上がりやすい子には血糖値が急上昇するような間食を控えるようアドバイスをしたり、運動できない間に筋肉が落ちてしまわないようにタンパク質はしっかり摂らせたり。
IDENSILを導入してなかったらこういう状況での指導の仕方ももっと難しかったと思います。栄養をとって規則正しい生活をしましょう、くらいしか言えないですよね。
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