脂肪の代謝を上げるための栄養素の組み合わせ
こんにちは。栄養士の比留川です。
遺伝子検査キット「IDENSIL」の中に、脂肪蓄積リスクを調べられる項目があります。
今回は、その脂肪についてご紹介致します。
皆さんも、憧れのモデルさんや芸能人と同じような食生活・運動をしても
全然痩せない・・・。ついつい食べ過ぎてしまう・・・。といった経験はないでしょうか?
これらは、もしかすると、脂肪に関する遺伝子にリスクがあるからかもしれません。
皆が皆、同じ食事・同じ運動をして同じ体型になることはないですよね。
例え全く同じ生活をしていたとしても、脂肪蓄積遺伝子にリスクがあると、
太りやすく、痩せにくい体質であることが分かります。
まずは
①脂肪はどんな働きをしているのか?
次に
②体脂肪を下げるためのポイント
についてご紹介していきます。
①脂肪はどんな働きをしているのか?
脂肪=悪というイメージもあるかもしれませんが、
脂肪は生命を維持するのに必要不可欠な存在です。
エネルギー源となる他に、細胞やホルモンの構成成分にもなるからです。
しかし、過剰摂取で必要以上に体に溜まると
生活習慣病(糖尿病・肥満・高血圧等)の原因や悪化に繋がってしまうので、注意が必要です。
②体脂肪を下げるためのポイント
脂肪蓄積にリスクがあると、体脂肪が付きやすくなる傾向があるので、
普段の食事にも注意が必要です。
体脂肪が付きやすいからといって、偏食や食事量を極端に減らすことは、
かえって体に良くないので気を付けましょう。
血糖値の急上昇により、脂肪は蓄積されやすくなります。
食事の際に、糖質(お米やパンなど)から食べ始めるよりも、野菜やタンパク質を先に食べると血糖値の急上昇を防ぐことができます。
食事内容を見直し、よく噛んで食べることで食べ過ぎを防ぐことができるので、
摂取カロリー<消費カロリーを意識してみてください。
脂肪は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうと蓄積されます。
摂取カロリーを抑えることで、「カロリーの過剰摂取」を防ぐことができます。
間食にお菓子の食べ過ぎや、ジュースを飲み過ぎてしまうと、
気付かないうちに、高カロリーな食生活になってしまうので注意しましょう。
オススメの栄養素は以下の通りです。
②-1.ビタミン・タンパク質をたくさん摂る
②-2.良質な油を摂る
②-3.食物繊維を摂る
以下で一つずつ説明していきます。
②-1.ビタミン・タンパク質をたくさん摂る
ビタミン類はエネルギー代謝の促進をするので、毎日積極的に摂取したい食材です。
植物性タンパク質には、血液中のコレステロールを下げる働きがあります。
筋肉を作るためにも必要な栄養なので、意識して取り入れましょう。
②-2.良質な油を摂る
魚にはドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)という良質の油が多く含まれています。特に青魚に多く含まれているのですが、これらの油は、血液をさらさらにしてくれる働きがあり、動脈硬化の予防に繋がります。
それだけでなく、血管壁に付いた悪玉(LDL)コレステロールを取り除き、善玉(HDL)コレステロールを増やし、中性脂肪を燃焼してくれる働きがあるので、積極的に摂取したい食材です。
<DHA・EPAの多く含む食材>
・いわし
・さば
・さんま
毎日の仕事に家事で忙しい方は、缶詰を活用しつつ、青魚を取ることを意識してみてくださいね。
②-3.食物繊維を摂る
食物繊維には、腸内で中性脂肪の吸収やコレステロールの吸収を妨げる働きがあります。
水溶性の食物繊維には、コレステロールを減らす作用も期待できるのでオススメです。
(きのこ類、海藻類、ごぼう等)
洋食よりも和食を意識すると、バランス良く摂取しやすいかもしれません。
~参考献立~
主菜:お刺身、煮魚、焼き魚、豚肉の生姜焼き
小鉢:きんぴらごぼう、ひじきの煮物、きのこのおろし和え、大豆の五目煮、海藻サラダ
汁もの:なめこの味噌汁
忙しいときに一品料理として、納豆、冷奴、ゆで卵などを摂り入れてみてはいかがでしょうか。
食事の見直しはもちろんのこと、運動や睡眠も大切です。
忙しくて中々時間が取れない場合は、エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩く、休日に散歩する等、健康のために、日々の生活の中で工夫して、より健康な体をつくっていきましょう。

比留川杏弥
病院・高齢者施設での栄養士経験により、病院食・高齢者向けの食事提供を得意とする。 食事の大切さを改めて目の当たりにした事をきっかけに、より一層健康への興味・関心・意欲が高まる。 食事を楽しみながら健康になって頂く、そんなご提案ができるよう努めて参りますので、私と関わる皆様へ、お役立て頂けましたら幸いです。